<高齢の親をもつシニアの意識は?>有料老人ホームに関するアンケート調査

シニアマーケットの専門機関の株式会社シニアコムは、このほど有料老人ホームに関するアンケート調査の結果を発表した。

アンケートは、高齢の親を持つ50代・60代(シニア)を対象に実施。その結果、高齢の親を持つシニアが「有料老人ホーム」の内容や特徴を知っているのは5割、実際に訪問したことは3割にとどまり、「特別養護老人ホーム」と誤認しているケースも4割で、家族に介護が必要にならない限り「有料老人ホーム」に意識は向かず、一般の生活者からは充分に知られていないサービスであることがわかった。
その一方、今後の親の介護向けに「有料老人ホーム」を利用する意向は全体の35%で、親の要介護度合いが進むにつれて利用意向が高まることから、将来的な利用水準は上昇していくものと推測される。

【調査の概要】
■調査の対象:50歳~69歳の男女個人(シニアコムMASTER会員)で自身の親が存命の人334人(男性205人 女性129人)
■調査の方法:インターネットアンケート調査
■実施時期:2014年4月

主な調査の結果は以下のとおり。

■「有料老人ホーム」の内容や特徴を理解しているのは半数
有料老人ホーム」の定義と、類似する介護施設として「特別養護老人ホーム」との説明を行い、認知状況を訊ねたところ、8割超が「有料老人ホーム」を知っているものの、「名称や概要のみ」が4割近くを占めた。「内容や特徴まで」の理解レベルは5割程度、「実際に訪問まで」の体験レベルは3割にとどまった。
類似する介護施設として「特別養護老人ホーム」との説明と並べて、その違いの認識を聴取すると、全体の4割近くが「知らなかった」と誤認していた。

有料老人ホーム」は、高齢の親を持つシニア(50代・60代)に広く知られてはいるものの、その理解や体験といった深いレベルでの認知は充分ではなく、類似する介護施設と誤認していたケースも見られた。
有料老人ホーム」を知っていると回答した人に認知媒体や経緯を訊ねたところ、実際に訪問した体験レベルの認知経路には、「直接見て(見学して)」「介護関係者に聞いた」が主なルートだったのに対し、理解・知名レベルの認知経路には、「テレビ・/新聞」といったマス媒体が上位にあがるという違いが見られた。このことから家族に介護が必要にならない限り「有料老人ホーム」を意識しておらず、いざ介護が必要となり、直接見学する・介護関係者に聞くなど直接的な情報収集の行動に移っていると推測される。

■ 「有料老人ホーム」の利用は「介護が必要になったから」
身近な家族(親や兄弟・姉妹、配偶者)が「有料老人ホーム」を利用した経験を訊ねたところ有料老人ホーム」を利用したのは15%前後だった。
実際に身近な家族が利用した経緯やきっかけて多かったのは「見守りや付添いが必要になった」「介助が必要になった」で、それぞれ4割強。直接的な要因として介護が必要になったことが「有料老人ホーム」の利用動機につながったことがわかった。

続いて家族が「有料老人ホーム」を利用した際に、その設備やサービスにどの程度満足したか、シニア自身からの評価を問うと、「満足している」「やや満足している」が8割以上となり、多くがポジティブな回答だった。
さらに、家族が「有料老人ホーム」を利用した人に満足点を自由回答形式であげてもらうと、介護にあたってスタッフの対応やホームでの生活サービスに対する評価が高く、ソフト面の評価が満足に影響していることがわかった。

■「有料老人ホーム」選択のポイントは、月額利用料と介護サービス
親に介護が必要となった場合に「有料老人ホーム」を利用する際、誰が介護サービスを選ぶか選択する主体者について訊ねた。その結果、 介護サービスを選ぶ主体者には、親の子どもである回答者が4割強とトップで、特に女性(娘)である場合にその傾向が顕著だった。

親に介護が必要となった場合に「有料老人ホーム」を利用する意向を訊ねたところ、「利用すると思う」「やや利用すると思う」が35%に上った。親が自立の場合は30.3%、要介護1が36.9%、要介護度3以上が41.5%と要介護の度合いが進むにつれて上がっていくことから、今後将来的な利用水準は上昇していくものと推測される。
さらに今後、「有料老人ホーム」を利用する意向がある人には、「有料老人ホーム」の事業者を選定する際の情報源や重視点を訊ねた。その結果、「介護関係者」「直接見る」「インターネット」が有力な情報源で、「テレビ・新聞」といったマス媒体は少なかった。

有料老人ホーム」の事業者を選ぶ際の重視点には、月額利用料が75%、次いで介護サービスの充実が73%で、費用面(月額利用料、一次入居金)とソフト面(介護医療、食事サービスの充実さ、対応するスタッフ体制の充実さや人柄)大きく2つに集約された。有料老人ホームがある程度の金額が必要なサービスであるため、費用面があがるのは当然として、ソフト面を重視する傾向は家族が有料老人ホームを利用している人の満足度にも共通するものとなった。

◎株式会社シニアコム
http://www.seniorcom.co.jp/

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