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＜非正規職員＞国家資格取得意向は年齢が高いほど低い結果に――東社協調査

東京都社会福祉協議会は、非正規介護職、その所属する施設･事業所の資格取得意向や取り組みの実態を明らかにするため、昨年10～11月、無作為抽出した都内の介護老人福祉施設、通所介護事業所、訪問介護事業所に勤務する管理者、非正規介護職員を対象に、非正規介護職、その所属する施設･事業所の資格取得意向や取り組みの実態を明らかにする調査を行い、5月20日、その結果を公表した。

都市部では介護人材の不足が続く一方、介護サービスの質の向上も急務の課題となっている。都内の介護職は10万人を超え、正規介護職の半数以上は介護福祉士。しかし、非正規介護職の介護福祉士資格取得率は低いままの状況だ。
“介護の専門職”としての介護福祉士資格取得率を高めることで、介護サービスの質の向上にもつながる。そこで、今回はは非正規介護職、その所属する施設･事業所の資格取得意向や資格取得支援の取り組みの実態を明らかにすることで、介護職のキャリアアップや施設･事業所としての資格取得支援策に活用することを目的に調査を実施した。

以下、その概要を紹介する。

■非正規介護職の介護福祉士国家試験意向は「受けたい」「受けたくない」にほぼ二分
非正規介護職の介護福祉士国家試験受験意向は、「とても受験したい」27.3％、「まあまあ受験したい」25.4％となっています。一方で、「まったく受験したくない」は22.1％、「あまり受験したくない」は24.1％だった。
「とても受験したい」「まあまあ受験したい」を合わせると52.7％あり、「まったく受験したくない」「あまり受験したくない」は46.2％と、ほぼ半々となった。

■事業者・管理者は非正規介護職員の介護福祉士国家資格取得に期待
「非正規介護職員が介護福祉士国家資格を取得することに期待をしているか」では、施設･事業所の管理者は、「期待している」が58.4％「とても期待している」が36.2％で、合わせて94.6％という結果だった。管理者の多くが、非正規介護職の資格未取得者には、国家資格を取得してもらいたいとう期待をしていることがわかった。

■受験したい理由は労働条件の改善」よりも「専門性向上」
「受験したい」、「まあまあ受験をしたい」理由では、最も多かったのは、「専門性を高めるため」が67.6％と最も多く、「資格を取得すると支援に自信がつくから」は57.3％、「利用者への支援が向上するから」が53.2％だった。
「給与がもっとほしいから」とする回答は、27.7％で、最も高かった「専門性を高めるため」と比較すると4割程度も差がああった。非正規介護職にとって資格取得をするということは、給与よりは専門職として専門性を研鑽することと捉えていることがうかがえる。
もちろん、給与が上がり、待遇が改善されることも望んではいるが、利用者へのサービスの質を高めたいという希望をより多くの方が持っていることが明らかなとなった。

■受験をしたくない理由は「いまのままでいいから」が最多
「受験をしたくない」「受験をあまりしたくない」と回答した非正規介護職の理由は、「いまのままでいいから」59.9％、次いで「いまさら勉強をしても受からないと思うから」が28.4％となっているが、それ以外の回答も30％以下であり、「いまのままでいいから」が突出している。
「いまのままでいいから」とする回答を年齢別でみると、40代は11.8％だったが、50代は33.7％、60代は49.7％となり、50代から60代の多くが現状維持を望む結果となった。

■職場のサポートあれば受験をしようと考える非正規介護職員は多い
介護福祉士国家試験を「受験したくない」「あまり受験したくない」とする非正規介護職に、「どのような条件が揃えば試験を受験しようと考えるか」確認したところ、最も多かった回答は、「職場からのサポートが受けられる」が29.7％で、次いで、「資格取得後、給与が上がることが保障されている」が24.9％となった。
一方で、「条件が揃っても受験はしない」は21.5％だった。年齢別にみたとき、60代以上が最も多く、67人中46人（68.7％）が「条件が揃っても受験はしない」としている。年齢が高くなるにつれ、介護福祉士国家試験の受験意向について消極的になる傾向があるといえる。

◎調査結果に関する問合せ：
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社会福祉法人 東京都社会福祉協議会 福祉振興部 都民企業担当
電話：03-5283-6890　FAX：03-5283-6997
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