福祉・医療支援システムを開発・販売する株式会社ワイズマンは、介護業界で初となるコンティニュア規格に準拠した機器を、7月14日〜16日まで開催されている「国際モダンホスピタルショウ2010」に初出展した。
コンティニュア規格とは、全世界で220社が参加している福祉・医療・健康などの分野で利用されるさまざまな健康管理機器の統一規格。ハード、ソフト、通信などの企業がこの統一規格のもとで製品開発を行うことで、利用者側は情報を正確かつ迅速に収集できるようになるため、仕事の効率化・省力化を図ることができ、また開発企業にとっても開発費などを大幅に削減できる。
福祉分野のシステムで業界トップシェアを誇る同社は、今回コンティニュア規格の日本地域委員会代表を務めるインテル株式会社より直接指名を受けて開発に乗り出した。
今回、展示会で披露されたのは「コンティニュア対応機器」であるA&D社の血圧計・体重計で測定したデータを、パナソニック製のタブレット型モバイルPC「タフブック」にBluetoothによる無線通信を利用して送信、測定データを表示確認できるシステムのプロトタイプ。
このシステムを利用すると、訪問先やデイサービスで測定した利用者の血圧や体重の数値が自動的にパソコンに送られ、ケア記録に反映できる。そのため入力ミスや転記ミスなどがなくなるため、業務の負担軽減が図れる。
このシステムが実用化されれば、在宅やデイサービス、施設などの介護の現場では、Bluetoothによる無線通信を利用して血圧などのデータを瞬時にPCに送信できるようになる。持ち運びに便利なPCはタッチパネル式、機器類をつなぐコードなども不要なため、機器の扱いに不安のある介護者でも容易に操作できるだろう。
今後は、現在ワイズマンのソフトを利用しているユーザーの利用データにどのように導入を図るか、どのようなデータをどこまで取り込めるようにするかなど、現場の声を聞きながら実用化に向けて開発を続けていくという。
同プロトタイプは、16日まで「国際モダンホスピタルショウ2010」ワイズマンのブースにて展示・実演される。