法律関係の情報サービスを手がける日本法規情報株式会社は、1月、親の介護についてのアンケート結果を発表した。
調査は、昨今「親子関係の希薄化」「親子間トラブル」が目立つと言われるなか、親子関係の実態が大きく影響する介護についての意識を探ることを目的に実施した。
その結果、親子関係の悪化の原因は、「(子ども時代・これまでに)いやな思いをした」が4割近く、「性格が合わない」「好きになれない」もあわせて約3割となり、根が深いものであることが判明。
そのような親子関係では、「親の介護を自分でする」と考えている人は37%にすぎず、一方、「考えた事はない」「自分ではしたくない」はあわせて約3割だった。
調査では、介護問題が原因で親族間トラブルに発展するケースが増加している背景には、「親の介護は自分ではしたくない」「親が自分で老後を考えているので関係ない」などと考えている人が55%も占めているのも起因しているかもしれない、とまとめている。
【調査の概要】
■有効回答数:1,305人(男性536人、女性769人)
■調査期間:2013年12月20日~2014年1月15日
調査の結果は以下の通り。
アンケート調査の結果、親子間に何らかのトラブルを抱えていると答えた人のうち、その悪化の原因として「精神的な苦痛を味わったため」と答えた人が1位で20%、2位が「親(もしくは子)と性格が合わない」の19%となった。続いて「金銭問題」が18%、「子ども時代のトラウマ」が12%、「親が好きになれない」が12%、「他の兄弟との差別を感じる」が8%、「介護問題」が6%、「親族問題」が5%と続いた。
上記アンケートにおいては相続・介護問題が深刻化する前に、親子関係の確執または親子関係が希薄化していることが発端になっている傾向も見受けられた。
介護は、突然身に降りかかってくるもの。そこで、介護が必要になった時、自ら親の介護をすることを考えているのか、アンケートを行った。その結果、「親の介護は自分がする」と回答した人は37%にとどまった。
そのほか、「親の介護問題について考えた事はない」が21%、「親の介護は自分ではしたくない」が12%、「親が自分で老後を考えているので関係ない」が9%、「介護するような親族はいない」が9%、「親の介護は他の兄弟がする」が7%、「親の介護は他の兄弟に任せている」が5%だった。
◎日本法規情報株式会社
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