介護保険利用者には、内部障害を患い支援を必要としている人も多い。内部障害とは、心臓、腎臓、呼吸器、肝機能障害など、外からではわからない「内臓の病気」。
本書は、臓器は脳へ指示を出す(臓器の思考)、ひとつの臓器が悪くなると他の臓器も悪くなる(臓器連関)、臓器の記憶特性を活かした治療(時空医療)といった最新研究成果と共に、わかりやすく説明していく。さらに、年齢別の「臓器ケア」、健康診断でわかる「臓器の疲れ」など実践法も提示している。
一見難しそうなテーマだが、むしろ文系の人にとっておもしろく読める内容になっており、医療分野の情報を強化したいケアマネジャー必読の一冊だ。
著者の伊藤裕氏は 1957年、京都市生まれで、慶應義塾大学医学部教授。
ハーバード大学医学部博士研究員、スタンフォード大学医学部博士研究員、京都大学大学院医学研究科助教授を歴任。
専門は高血圧、糖尿病血管合併症、再生医学、抗加齢医学。
世界ではじめて「メタボリックドミノ」を提唱、注目を集めている。
■目次:
第1章 臓器の時間―臓器には寿命がある
第2章 臓器は考える―臓器の思考と脳への指示
第3章 臓器はつながる―臓器連関とメタボリックドミノ
第4章 臓器は記憶する―臓器に残る治療記憶
第5章 臓器の記憶を書き換える―「時空医療」への挑戦
第6章 臓器の寿命を延ばす―「美」を求めるチカラと寿命の関係
第7章 年齢別に変化する臓器―臓器を鍛えるには“時期”がある
付 健康診断でわかる「臓器の時間」
■書名:『臓器の時間 進み方が寿命を決める』
■著者:伊藤裕
■発行:祥伝社
■体裁:新書版・196頁
■定価:819円(税込)
◎祥伝社
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