沢井製薬株式会社は、このほど、患者400名、医師450名、薬剤師450名を対象にしたジェネリック医薬品に対する意識調査の結果を発表した。
同調査は、ジェネリック医薬品の環境変化を調査するために、2004年より毎年実施しているもの。今回の調査では、ジェネリック医薬品を希望したことがある患者が50%を超え、ジェネリック医薬品が着実に浸透しつつあることがわかった。
また、今回の調査では2014年4月の消費税増税を受けた患者の節約意識の変化やそれにともなう医療機関の受診状況への影響も調査。患者が節約のために意識することでは、「ジェネリック医薬品を積極的に利用する」が46.5%ともっとも多い結果となった。
【調査の概要】
■調査の目的
患者さん医師、薬剤師を対象に、ジェネリック医薬品の処方・調剤機会の増減などジェネリック医薬品を取り巻く環境の変化を調査する。
■調査の対象
患者:過去3ヶ月以内に医療機関で薬を処方・調剤してもらった30~60代男女400名
医師:全国の30~60代男女の医師 450名(勤務医 300名/開業医150名)
薬剤師:全国の20~60代男女の薬剤師 450名(病院・診療所 150名/保険薬局 300名)
■調査の期間
2013年10月25日(金)~28日(月)
■調査の手法
インターネット調査(調査機関:楽天リサーチ)
調査の主な結果は以下のとおり。
患者を対象にジェネリック医薬品について見聞きした先を訊ねたところ、「テレビ番組」(54.9%)、「病院・薬局のポスター」(49.4%)に次いで、「薬剤師から」が9.2ポイント増の43.4%(2011年28.6%、2012年34.2%)へと急増した。「ジェネリック医薬品について調べた」と回答した患者も年々増加し、79.4%に。また、ジェネリック医薬品について調べたり、聞いたりする先では「薬剤師」をあげた人がもっとも多く、33.3%だった。
ジェネリック医薬品を「希望したことがある」患者は52.1%で、今回初めて50%を突破した。実際に処方・調剤してもらったことがある患者も65.2%と大幅に増加した。
薬剤師から患者への説明増加を背景に、ジェネリック医薬品を希望したこともなく、医師・薬剤師から薦められたこともない、いわゆる「ジェネリック未体験」の患者は、2011年は42.0%、2012年は32.2%、2013年は20.6%と着実に減少しており、ジェネリック医薬品が日本の医療の場に浸透しつつあることが伺える。
消費税増税を受けて、患者の74.8%が、節約意識が「高まる+やや高まる」と回答した。また、69.8%の医師、74.2%の薬剤師も「患者の節約意識は高まる」と考えていることがわかった。
節約意識の変化にともなう「患者の受診状況への影響」では、医師・薬剤師はともに「何らかの症状があっても病院に来るのを我慢する」と受診抑制をあげた人が最も多く、それぞれ53.5%、53.3%となった。しかし、患者では「ジェネリック医薬品を積極的に利用する」がもっとも多く46.5%、次いで「影響は出ないと思う」39.1%と、医療関係者と患者の意識に差があることがわかった。
■患者
1位:ジェネリックを積極的に利用する(46.5%)
2位:影響は出ないと思う(39.1%)
3位:検査など費用のかかる診療を拒否する(14.4%)
■医師
1位:何らかの症状があっても病院に来るのを我慢する(53.5%)
2位:検査など費用のかかる診療を拒否する(47.5%)
3位:病院で受診せずに自己判断で市販薬を服用する(38.2%)
■薬剤師
1位:何らかの症状があっても病院に来るのを我慢する(53.3%)
2位:ジェネリックへの変更依頼が増える(43.7%)
3位:検査など費用のかかる診療を拒否する(39.2%)
◎沢井製薬株式会社
http://www.sawai.co.jp/