報道によると、65歳以上とされている高齢者の定義について、日本老年医学会と日本老年学会のワーキンググループは、年齢の引き上げを含めて、定義を見直す検討を始めた。
現在、総務省などの統計では、65~74歳を「前期高齢者」、75歳以上を「後期高齢者」としている。「65歳以上」を高齢者とする定義は、国連などの統計上、国際比較がしやすいようにと、1956年に全人口に占める65歳以上の人口割合を「高齢化率」としたことによる。しかし半世紀以上が経過し、人々の平均寿命も飛躍的に伸びた今、実情にそぐわない感はぬぐえない。
こうした実情から、ワーキンググループでは医療関係者だけでなく、社会学者や教育関係者なども含め、1年をかけて新たな定義を模索するという。しかし、単純に高齢者の定義を後期高齢者にするようなことでは、現在の年金制度や医療保険にも大きな影響を与えるため、単に年齢で判断するのではなく、身体的な状況などを踏まえ、慎重に考えていくという。
◎日本老年医学会
http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/