医薬領域の市場調査などを行うセジデム・ストラテジックデータ株式会社ユート・ブレーン事業部は、毎年恒例となっている2012年度の世界の医薬品メーカーの医薬品売上高ランキングをまとめた。
これは各社の公表データを基に、医療用医薬品、ワクチン、造影剤、ロイヤリティなどの売上高を集計し、OTCや診断薬、検査薬などは除外したもの。ただし、非上場メーカーなど詳細不明のメーカーはOTCなど他の事業を含んでいるところもある。
【1位】ファイザー(米) 51,214
【2位】ノバルティス(スイス) 46,732
【3位】メルク(米) 40,601
【4位】ロシュ(スイス) 40,514
【5位】サノフィ(フランス) 39,328
【6位】グラクソ・スミスクライン(英) 34,934
【7位】アストラゼネカ(英) 27,925
【8位】ジョンソン&ジョンソン(米) 25,351
【9位】アボット・ラボラトリーズ(米) 23,133
【10位】イーライ・リリー(米) 20,567
※( )内は国名、続く数字は2012年の売上高で、単位は百万ドル。
日本の製薬会社では、武田薬品工業が14位(16,317)、18位にアステラス製薬、19位第一三共、20位大塚ホールディングス(大塚製薬)と、20位以内に4社がランクインした。
単位が百万ドルということで、ピンとこないかもしれないが、トップのファイザーは512億1400万ドルの売り上げで、1ドル100円として円換算すると、5兆1214億円ということになる。国家予算規模の売り上げだ。
次に、2012年の大型医薬品売上高トップ10を紹介しよう。
【1位】ヒュミラ(関節リウマチ)
【2位】レミケード(関節リウマチ、疥癬、クローン病、潰瘍性大腸炎など)
【3位】エンブレル(関節リウマチなど)
【4位】アドエア(喘息)
【5位】クレストール(高脂血症)
【6位】リツキサン(リンパ腫など)
【7位】ランタス(糖尿病)
【8位】ハーセプチン(抗がん剤)
【9位】アバスチン(抗がん剤)
【10位】ジャヌビア(糖尿病)
※( )内は主な効能。
1~3位までを比較的近年承認されはじめた生物学的製剤(生物が産生したたんぱく質を利用して作る薬)が占めている。売上高を押し上げているのは、その薬価で、40mgアンプルが7万円など、非常に高額なことが知られている。
皆さんもよく知る薬があるだろうか。
◎セジデム・ストラテジックデータ株式会社
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