日本整形外科学会は、5月27日、年代相応の移動能力があるかどうかを測定することで、将来のロコモティブシンドローム(ロコモ)の可能性を判断する「ロコモ度テスト」を発表した。
ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは、運動器の障害による移動能力の低下のために、要介護になっていたり、要介護になる危険の高い状態のことをいう。
日本整形外科学会は、2007 年にロコモの危険性に気づく簡便な自己チェックのツール「7つのロコチェック」を発表したが、国民全体の「運動器の健康」の向上を目指すには、より幅広い年齢層に対する指針が必要性との考えから、20 代から70 代までの世代ごとのロコモの危険度を判定する「ロコモ度テスト」を策定した。
「ロコモ度テスト」は、(1)下肢筋力、(2)歩幅、(3)身体状態・生活状況を評価する3つのテストを行い、これらのテスト結果を年齢平均値と比較することによって、年齢相応の移動能力を維持しているかを判定する。年齢相応の移動能力に達していない場合、将来ロコモとなり得る危険度が高いと考えられるという。
ロコモ度テストのやり方は、専用サイト「ロコモ チャレンジ!」で見ることができる。
「ロコモ度テスト」でしらべよう!
今後、日本整形外科学会では、「ロコモ度テスト」をはじめロコモとその予防方法についてまとめた「ロコモパンフレット2013 年度版」を製作し、ロコモチャレンジ!推進協議会を通じて、全国地方自治体や整形外科医に配布を行う。あわせて、「ロコモ度テスト」を実施できる測定・評価ツールセット「ロコモ チャレンジ!キット」も、自治体などに提供していく予定だ。
また、ロコモ度テストの一つ「ロコモ25」を簡単にチェックすることができるスマートデバイス向けアプリ「ロコモ対策アプリ」を、ロコモ チャレンジ!推進協議会正会員である株式会社UCOM より、7月中旬から無償で配信する予定だ。
◎ロコモ チャレンジ!
https://locomo-joa.jp/
◎日本整形外科学会
http://www.joa.or.jp/