東京都は、暮らしの中の危害危険情報を積極的に収集するため、ヒヤリ・ハット調査を実施している。今回は日用品等について、ヒヤリとさせた側の視点からも調査し、その結果を4月24日に発表した。
日用品とは、傘、自転車、ベビーカーなど、誰もが使ったり、目にしたりする機会のあるもののこと。
こうした日用品で、ヒヤリとさせた側、された側、されそうだった側と、主体別に「ヒヤリ」体験をたずねたところ、以下のような結果となった。
1)ヒヤリとさせられた経験あり 47%
2)ヒヤリとさせそうだった経験あり 22%
3)ヒヤリとさせた経験あり 13%
また、どういう日用品でヒヤリとさせられたかをたずねたところ、自転車や傘等が多く、次いでキャスター付バッグなど車輪付の携行品が多く挙がった。
具体的には「身体より後ろで引っ張るキャスター付バッグが死角になってぶつけられることがある」「駅の階段を上っていたら、前の人が傘を後ろに振ったので、私の目の直前に傘がきて怖かった」などの経験談が挙げられている。
これらは、自分がヒヤリとさせられた場合は相手に腹を立てたりするが、自分が使っているときは、よもや他人をヒヤリとさせているとは気づかないことが多いもの。日用品を使用する際は、周囲の状況をよく確認し、人に迷惑をかけないようにしたいものだ。
【調査概要】
■期間:平成24年12月17日(月)~12月19日(水)
■対象者:東京都民 3,000人(インターネットアンケート登録モニター)
■内容:生活の中でちょっとした迷惑をかけたり、ヒヤリとしたり、けがをさせるような日用品等について
【調査結果】
■ヒヤリとさせられたもの ワースト5
1位:自転車……31%
2位:傘……28%
3位:キャスター付バッグ……16%
4位:買い物カート……11%
5位:ベビーカー……10%
調査では、ヒヤリと「させた」経験者数と「させられた」経験者数を比べ、人に迷惑をかける意識の違いを探った。その結果、キャスター付バッグでは自転車や傘等よりもヒヤリと「させる」意識は低く、相手の不快感に気づいていないと推察される。
■問合せ:生活文化局消費生活部生活安全課 電話 03-5388-3055
◎東京都
http://www.metro.tokyo.jp/
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