がん治療に先駆的な意見を発表し続ける近藤誠医師の最新著書、『「余命3カ月」のウソ』が、ベストセラーズから発行され話題になっている。
「あなたは進行性のがんで、余命は3カ月です」。突然、医師からそう言われたら、あなたはどう受け止めるだろうか。不安や絶望、死に対する恐怖など、様々な思いにかられることだろう。そんな中、医師から「ただちに手術、抗がん剤治療の必要があります」などと告げられれば、そのまま受け入れてしまうのが普通ではないだろうか。
しかし、ここで冷静になって、疑問を感じてほしい。歩いて通院できるほど体力のある人間が、ある日突然「余命3カ月」と診断され、手術や抗がん剤治療の挙句、本当にあっけなく死んでしまう――実際に、このような「悲劇」が起こっている事実もあるのだ。「がんが恐ろしいのではない。“がんの治療”が恐ろしいのです。歩いて病院に行ける人間が“余命3カ月”なんてありえません」と、著者は訴える。さらに、「余命宣告の多くはいいかげんである」と、きっぱりと言い放つ。
『あなたの癌は、がんもどき』や『医者に殺されない47の心得』など、センセーショナルな著書で有名な近藤氏だが、その内容は一般にも分かりやすく、一貫して患者本位である。
同書を読んでどう感じるか。選択は読者次第である。
■書名:『「余命3カ月」のウソ』
■目次:
第1章 偽りだらけの余命宣告
第2章 余命とはなにか
第3章 がんとはなにか
第4章 余命を縮める抗がん剤の正体
第5章 予防医学が余命を削る!
第6章 限られた余命を、どう生きるか
Q&A 余命のギモン ケーススタディ
■著者:近藤誠
■定価:720円(税込)
■仕様: 新書版/187ページ
■発行: ベストセラーズ
◎ベストセラーズ
http://www.kk-bestsellers.com/
■関連記事
・河出書房新社、余命を告知された人の家族向けアドバイスブック発行
・がん治療サポート制度、セカンドオピニオンを活用しているのは少数——ファイザー調査