<介護保険の未来>田村厚労大臣、記者会見で「軽度者外し」について言及

5月7日、田村厚生労働相は、定例記者会見で、介護保険の、いわゆる軽度者(要支援1・2)外しについて言及した。

介護保険財政から、要支援1・2対象者へのサービスを除外し、自治体の地域支援事業でやってはどうかという意見が社会保障制度改革国民会議の場で議論された。先に開催された社会保障審議会介護保険部会でも、複数の委員が今後の介護保険財政を鑑みても、地域支援事業への移行に賛成する意向をみせていた。

記者会見の場で田村厚労大臣は、「そういう御議論があることも承知しておりますし、以前からそういう御議論というのは何度も出てきている話でございます。一方で、今まで介護保険の中で介護給付という形でやっておった部分もあるわけでございまして、それをですね、いきなり地域という話になりますと、なかなかそういうような受け皿ができるのかどうか。基本的に業者だけではなくてNPOでありますとか、いろいろなところが介在をしていただくことが一応基本的な考え方の中にありますから、受け皿がないのにですね、いきなり事業をそちらの方に移していくということになればですね、これはかなり地域によって差が出てくるわけでありますから、そこのところも勘案しなければいけないというふうに思いますので、これから御議論をしっかりいただく中においてですね、どうするか検討の上、最終的に方向性を決めていきたい、このように思っております」と発言。

つまり、そうした議論があったことは認めたが、実現については時期尚早で、これから社保審などでの議論で検討していく旨を示した。

また、「軽度者外し」が、一部マスコミで決定事項のように扱われたことについては、「審議会の中でそういう御議論があるということを承知した上でですね、いつからやるかというよりも、まずやれるような受け皿が整うのか、それから当然サービスを受けられる高齢者の方々の御意見もやっぱりお聞きをしていかなきゃならんという話だというふうに思います。いずれにしましてもこれ、介護報酬の改定に絡んでくる話にもなりますから、少なくともそれを見ながらの話になってくると思いますから、決定したわけでもございませんし、今まだ検討、御議論をいただいた上で検討していく、またさらに関係者の方々の御意見もお伺いするというような段階でございます」と、重ねて、受け皿の問題を指摘し、時間をかけて議論していくことを明言した。

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・<社保審レポ(1)>暗い未来が見えてくる介護政策――国民会議の議論より
・<社保審レポ(2)>「軽度者外し」「応能負担」など介護政策の「暗い未来」を多くの委員が指摘

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