<高齢男性も自炊>70歳以上の独居男性、夕食自炊率78%!――平成23年国民健康・栄養調査報告(1)

厚生労働省は、3月14日、「平成23年国民健康・栄養調査報告」を発表した。

同調査は、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料として毎年11月に実施されるもので、対象となるのは1歳以上。今年実施したのは、無作為抽出した約5,549世帯のうちの3,312世帯。調査項目は、身長、体重、腹囲、血圧、血液検査、歩数、問診(服薬状況、運動)などの身体状況や、身体活動・運動、休養(睡眠)、飲酒、喫煙、歯の健康等に関する生活習慣全般について行われる。

■年齢が上がるほど、1日3食摂取、外食は控えめ
60歳以上の結果で特徴的な項目を挙げてみると、第1部「栄養素等摂取状況調査」では、朝食を摂らない人(菓子や果物のみ、錠剤のみを含む)の割合が、男女とも全年齢の平均よりも60代で5ポイント、70歳以上で9ポイント程度少なく、年齢が上がるほど1日3食食べる習慣がついていることがわかった。昼食を外食で摂っている人の割合は、60代の男性は23%と全年齢の平均とほぼ同じだが、70歳以上になると13.6%と下がる。このことから、60代ではまだ外で働いている割合が高いと考えられる。一方、女性の場合、昼食を外食で摂る割合は20代~40代では20%を超えているものの、50代17%、60代12%、70歳以上11%と、男性よりも早い段階で減っている。

同様の調査を1人世帯の男性で見てみると、朝食の自炊率は60代で69%、70歳以上で87%だった。昼食については、自炊率は50%前後に留まり、2人以上世帯よりも10ポイント以上低かった。夕食の自炊率は60代71%、70歳以上78%に高まるものの、2人以上世帯を11~20ポイント下回る数字だった。このことから、2人以上世帯よりも男性の1人世帯の方が3食ともに自炊をする割合が低いことがわかった。女性については60代の朝・昼食を除けば、それほど大きな差は見られなかった。

なお、朝食を摂らない人の割合を2000年~2010年の10年間で見てみると、全年齢では2割弱増えて10.5%に達しており、高齢者についても60代の女性が6.7%になるなど、男女共に10年間で1.8~3.5倍に増えている。

■金銭的に余裕あっても、買い物が不便
買い物についての調査も行われた。60歳以上の高齢者が野菜や果物、魚、肉などの生鮮食品を入手できない理由については、「店までの距離が遠い」9.8%、「交通手段がない」5.2%が、他の年代よりも高めの数値となった。その一方、「価格が高い」は、他の年代では30~50%を占めているのに比べて、14%とかなり低い数値に抑えられた。このことから、金銭的に困っている人の割合は他の年代よりも少ないことがわかった。

◎平成23年度国民健康・栄養調査
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/h23-houkoku.html

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