<高齢者医療費>70歳~74歳の患者負担「2割に戻すべき」――社保審医療保険部会

社会保障審議会医療保険部会は、2012年2月17日に閣議決定された「社会保障・税一体改革大綱」を受けて、12年7月30日以降、(1)協会けんぽの財政問題への対応の課題、(2)70歳から74歳の間の患者負担の取り扱いの課題、(3)高額療養費制度の改善に向けた財源を含めた課題、以上の3点を中心に審議を重ね、1月9日、その議論の整理を取りまとめた。

まず、協会けんぽの財政対策については、2010年度から12年度末までの間、被用者保険における後期高齢者支援金の3分の1を総報酬割にするとともに、国庫補助率を13%から16.4%に引上げるなどの措置を講じている。2013年度以降、これらの措置をどうするか、議論が行われたところ、「当面の対応として、準備金を取り崩せば保険料率10%が維持できる平成26年度までの2年間、現行の措置(国庫補助率16.4%、支援金の1/3について総報酬割)を延長することはやむを得ない」との意見が多かったという。

次に、70歳から74歳の患者負担は、法律上は「2割負担」とされているものの、毎年度およそ2,000億円の予算措置によって、1割負担に凍結されている。これについては、「他の世代との負担の公平性の観点から、早急に法律上の2割負担に戻すべき」との意見が多かった。ただし、政府・与党は、1割負担を継続する方向で調整を進めている。

高額療養費制度に関しては、医療の高度化などによって、がん患者など、長期に渡って高額な医療を受ける人が増えていることから、負担を軽減するために、年間での負担上限を新たに設けることが検討されていた。
ただし、議論では、必要となる保険料財源と比較してシステム改修費が多額に上るため費用対効果が薄い、保険者への負担増は避けるべきといった理由から、導入に慎重が意見が多かったという。

これらの課題は、2013年度の予算編成過程で検討するとされる、喫緊の課題であり、社会保障審議会医療保険部会は、厚生労働省に対し、部会での議論の結果をふまえて見直しを進めるよう、求めている。

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