厚生労働省は、このほど2012年10月28日に行なわれた第15回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況を発表した。
第15回の合格率は19.0%(速報では18.84%)で、前回の第14回に次ぐ低さだったことが注目を集めている。
発表では、第15回の都道府県別合格者数と第1回~第15回試験の合計数、参考資料として職種別合格者数(第15回、第1回~第15回試験の合計)を取り上げており、介護支援専門員実務研修受講試験の傾向や変遷を伺うことができる。
■受験者数・合格率は持ち直し気味も…
第15回試験の受験者数は147,083人、合格者数は27,905人で、合格率は19.0%だった。
受験者数は第1回(平成10年度)の207,080人をピークに、第4回・5回(平成13・14年度)は9万人台と激減したが、徐々に回復し、第8回(平成17年度)以降は13万人台~14万人台をキープしている。
合格率は第1回の44.1%から下がり続け、第9回(平成18年度)20.5%、第10回(平成19年度)22.8%と持ち直したが、再度下降。第14回(平成23年度)は15.3%と最低の合格率だった。
■合格者が多いのは、東京・大阪・神奈川の順
第15回の都道府県別合格者数は、多い順に東京都2,466人、大阪府2,038人、神奈川 1,618人、北海道1,438人、愛知県1,450人だった。少なかったのは、鳥取県160人、山梨県168人、高知県196人 だった。
第1回~第15回試験の合計では、東京都49,728人、大阪府43,410人、神奈川県32,374人、北海道30,368人、愛知県 27,979人の順に多い。少ない順に鳥取県3,366人、山梨県4,004人、高知県4,522人だった。
ちなみに、都道府県別の合格者数の多い・少ないは、都道府県別要介護(要支援)認定者数(平成22年度介護保険事業状況報告・年報より)とほぼ一致している。
■職種別合格者数は、介護福祉士が約66%を占める
第15回の職種別合格者数は、介護福祉士18,524人(66.4%)、相談援助業務従事者・介護等業務従事者3,875人(13.9%)、社会福祉士2,757人(9.9%)、看護師、准看護師2,495人(8.9%)だった。
ちなみに介護福祉士が6割以上を占めるようになったのは第11回以降で、5割を超えたのは9回(55.2%)、第8回は39.1% だった。
第1回~第15回の合計では、介護福祉士222,240人(38.7%)、看護師、准看護師156,467人(27.3%)、 相談援助業務従事者・介護等業務従事者62,487人(10.9%)、社会福祉士32,524人(5.7%)、保健師25,443人(4.4% )となっている。
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