介護費用は平均8万円!?――朝日生命「介護をしている家族に関する調査」

朝日生命保険相互会社は、「介護をしている家族に関する調査」を実施、このほどその結果を発表した。

同社は、2012年4月に介護保険商品「あんしん介護」を発売、10月には介護に関するサービス・取組み「朝日生命介護あんしんサポート」を開始、介護分野に力を入れている。「介護をしている家族に関する調査」は、介護が必要な人やその家族の現状をより詳しく理解するため、実施した。

調査の結果から、家族にとって介護は突然やってくるもの。その結果、働き方や住まい方を変えることもあり、日々精神的負担を感じつつあるが、介護している人の笑顔を励みに気分転換しながら、ポジティブに介護に取り組んでいる姿が伺える--とまとめている。

【調査の概要】
■対象:自分が主体となって介護をしている男女500名(要介護度1~5別に各100名)
■実施時期:2012年10月12~14日
■方法:インターネット調査

主な調査の結果は、以下の通り。

要介護5の家族がいる人の約半数が「介護を想定していなかった」

「あなたがその人(家族)を介護しなければならなくなった時、介護に関する準備度合いはどの程度だった
と思いますか。十分に準備ができていた場合を100%としてそれぞれについてお答えください」との質問で、
知識としての準備度合い、心理的な準備度合い、経済的な準備度合いについて訊ねた。その結果。知識や心理的準備度はともに100%のうち35%ぐらい、経済的な準備度合いも40%程度だった。
「その人(家族)が要介護となる要因が発生する以前から、いずれは要介護状態になると想定していましたか」との質問では、約4割が介護の要因が発生する前は「介護状態になるとは想定していなかった」と回答。介護度が上がるにつれてその傾向はみられ、要介護5の家族がいる人では約半数(48%)が「想定していなかった」と回答している。

介護で働き方を変えた人は半数以上

「あなたが家族の介護をするにあたり、あなたの生活のなかで変化はありますか」(複数回答)との質問では、「働く時間を短くした」「仕事をやめた」など「働き方」を変えた人が合計53.2%。「介護が必要な人を自宅によびよせた」「週の何日かを介護が必要な人の家で過ごすことにした」など「住まい方」を変えたが合計29.4%だった。
「家族の公的介護保険申請をしたときから、介護をしている家族やあなたの生活が落ち着くまでにどのくらいの期間を要しましたか」との質問では、「6カ月以内」が60.4%、「1年以内」が68.2%だった。

公的介護保険の手続きに戸惑った人は3割以上

「あなたが家族の介護をするにあたり、感じたことはどのようなことですか」(複数回答)との質問では、「時間のやりくり」が57.2%と最も多かった。続いて「公的介護保険の手続きに戸惑った」が35.6%、「ケアマネージャーが提示したプランがペストプランかどうかわからなかった」が35.0%だった。
「事前に介護に関する情報収集をしておけばよかった」や「どの段階で公的介護保険の申請をすべきか迷った」との回答もそれぞれ25%前後で、介護サービスの申請や内容についての戸惑いも伺えた。

介護にかかる費用は、1カ月平均で78,548 円

介護にかかる費用について訊ねたところ、1カ月平均が78,548 円で、「あなたの家族の介護をするための費用は、だれがどの程度費用を負担していますか」との質問では、本人負担額は平均47,426円、家族負担額は平均31,123円だった。要介護5では、本人負担額60.170円、家族負担額46,220円(合計106,390円)で、介護度が上がるほど、本人もまわりの家族も経済的負担が高まっている。

介護は精神的な負担が大。約27%が介護医療関係者のねぎらいが励みに

「あなたは、現在家族の介護をしていることに、肉体的な負担、精神的な負担、経済的な負担を感じていますか」との質問では、精神的な負担を感じているのは93%、肉体的な負担を感じているのは82%だった。特に、精神的負担では、半数以上が「毎日感じている」と回答。また、6割強が経済的にも負担を感じていると回答した。
「あなたが家族を介護していて励みになることはどのようなことですか」(複数回答)との質問では、多かったのが「介護している人の笑顔」39.8%、「会話・アイコンタクト」30%。「介護している人以外の家族からの励ましやねぎらい」が28.2%、「ヘルパーやケアマネジャー、医師などからの励ましやねぎらい」が27.0%だった。一方、「励みになることはない」と回答した人が24.6%もいた。

介護への満足度は100点満点の60点

「あなたは、家族への介護に対してどの程度満足していますか。あなたが考える理想の介護を100 点として、
現状の介護の状況は何点くらいだと思いますか」との質問では、家族の介護に対する満足度は平均60 点。100点に満たない理由は、「自分の介護経験が不十分だから」が約6割だった。また、介護認定からの期間が「1年以上2年未満」で58.1点と満足度が低くなっている。
「ポジティブに介護をしていくために必要だと思うことはどのようなことですか」(複数回答)との質問では、「気分転換をする」が73.4%と最多。また、回答を総合して「専門家にまかせる」だけでなく、介護が必要な人が気持ちよく「普通の暮らしができる」工夫がポジティブ介護の秘訣と考える傾向が導きだされた。

介護予防には意識的だが、財産管理はできていない

介護予防や将来の介護への備えとして、取り組んだ方が良いものや取り組んでいるものをお答えください」との質問で、「取り組んでいること」「取り組んだ方が良いと思うこと」と訊ねたところ、 介護予防として取り組んでいることで多かったのは「食生活への気遣い」71.8%、「ストレス発散」63.4%、「健康管理」62.2%の順で多かった。「財産管理の検討」「情報収集」「民間介護保険の加入」は、「取り組んでいる」と「取り組んだ方が良い」との差が大きく、取り組んだ方が良いと思っているができていない傾向にあった。

◎朝日生命保険相互会社

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