ビジネス書などを発行するダイヤモンド社のサイト「Zaiオンライン」では、有価証券報告書を提出した企業のなかで、年間給与額の多いベスト20と、年間給与額の低い会社100社を発表した。
有価証券報告書とは、証券取引所に上場している会社や、1億円以上の有価証券を発行している会社などが内閣総理大臣に提出が義務づけられているもので、これを見ると会社の概況、事業の概況、営業の状況、設備の状況、経理の状況などがわかる仕組みになっている。要するに、『会社四季報』などに掲載されている「信用のおける大手企業」の成績表といったもの。
これによると、「年間給与額の低い会社100社」には介護業界から5社がランクインしており、もっとも上位にあがったのは、介護業界最大手ともいうべきニチイ学館(従業員数1万4187人)で、14位。その年間給与(平均額)は294.4万円(平均年齢42歳)。他に、ケア21((339.1万円)が60位に、ユニマットそよ風(344.1万円)が67位に、やまねメディカル(354.3万円)が89位にランクインしている。
いずれも全国展開で有料老人ホームなどを展開しており、他の職種に比べて従業員数が多いのが特徴。ちなみに、「年間給与額の低い会社」のトップは、包装資材メーカーのタイセイで、245万円(従業員数95人・平均年齢37歳)。
さて、知りたくないかも知れないが、当然気になる「年間給与額の高い会社」。こちらはほとんどがマスコミ大手の持株会社、大手商社などが占めているが、1位はゲームのスクウェア・エニックス・ホールデイングス。従業員数は21人、平均年齢43歳と少数精鋭で、年間給与額はなんと1709.7万円! 以下、2位はフジ・メディアホールディングス(1510.3万円)、3位 日本テレビ放送網(1425.9万円)、以下、三菱商事(1412.9万円)、朝日放送(1397.0万円)、TBSホールディングス(1377.9万円)と続く。
仕事に貴賎なし。そして介護の仕事は確実に、直接人から感謝される尊い仕事だが、この給与格差を、ケアマネジャーの皆さんは、どうごらんになるだろうか。
■関連記事
・介護従事者の現状で職種別現金給与額の一覧を公表!――厚労省会議
・報酬改定の影響、ケアマネ平均給与額31万5,066円で9,852円増加――厚労省社保審発表