「地域とのつながりを大切にする」という声、高齢者に高く――国民生活に関する世論調査

内閣府は、8月27日、平成24年度「国民生活に関する世論調査」を発表した。

同調査は、現在の生活や今後の生活についての意識、家族・家庭についての意識など、国民の生活に関する意識や要望を種々の観点でとらえ、広く行政一般の基礎資料とするもので、今回は「震災後の意識について」という項目も立てられている。回答があったのは10,000人中6,351人で、そのうち60歳以上は2,674人と、全体の42%を占めていた。

高齢者・老後に関する意識については主に次のような結果だった。

【現在の生活について】
「所得・収入」に対する満足度を年齢別に見ると、「満足」とする者の割合は70歳以上で、「不満」とする者の割合は50歳代、60歳代で、それぞれ高くなっている。性・年齢別に見ると、「満足」とする者の割合は女性の70歳以上で、「不満」とする者の割合は男性の40・50歳代で、それぞれ高くなっている。

「資産・貯蓄」に対する満足度を年齢別に見ると、「満足」とする者の割合は60歳代、70歳以上で、「不満」とする者の割合は30〜50歳代で、それぞれ高くなっている。性・年齢別に見ると、「満足」とする者の割合は男性の60歳代、70歳以上、女性の60歳代、70歳以上で、「不満」とする者の割合は男性の20〜50歳代、女性の30〜40歳代で、それぞれ高くなっている。

「日頃の生活の中での悩みや不安」を聞いたところ、「感じている」69.1%、「感じていない」30.4%で、前回の調査結果と比較すると、「感じている」の割合が2ポイント上昇している。性・年齢別に見ると、「感じている」は男性の50歳代、女性の50歳代で、「感じていない」は男性の20歳代、 70歳以上で、それぞれ高くなっている。

【今後の生活について】
老後は誰とどのように暮らすのがよいと思うか聞いたところ、子どもとの同居を望む声よりも、「別に暮らす」と答えた割合が34.8%と断トツに高かった。「同居」については、「息子(夫婦)」12.7%が一番高く、「どの子(夫婦)でもよい」6.0%、「娘(夫婦)」5.4%の順。「近くに住む」という希望では、「どの子(夫婦)でもよい」18.8%、「息子(夫婦)」7.8%、「娘(夫婦)」7.5%となっていた。都市規模別に見ると、「息子(夫婦)と同居する」と答えた者の割合は小都市、町村で、「子どもたちとは別に暮らす」と答えた者の割合は大都市で、それぞれ高くなっている。

【政府に対する要望】
「今後,政府はどのようなことに力を入れるべきだと思うか」の問いについては、「景気対策」66.5%、「医療・年金等の社会保障の整備」66.1%と高く、以下、「高齢社会対策」(51.2%)、「雇用・労働問題への対応」(47.3%)などの順となっている。(複数回答、上位4項目)

【震災後の意識について】
「東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故の発生後、生活において強く意識するようになったこと」を聞いたところ、「節電に努める」の割合が56.1%と最も高く、以下、「災害に備える」(48.2%)、「家族や親戚とのつながりを大切にする」(41.7%)、「風評に惑わされない」(36.1%)などの順となっている。(複数回答、上位4項目)
60歳以上の傾向を見ると、「家族や親戚とのつながりを大切にする」が60歳代38.5%、70歳以上34.9%と平均値よりも低くかった。「地域とのつながりを大切にする」が50歳以下は30%以下だったのに対して、60歳代44%、70歳以上33.8%と高い割合を示した。また、20歳代は「友人や知人とのつながりを大切にする」が他の年代よりも高かった。こうしたことから、年齢が高い方が地域とのつながりが高まっている傾向がうかがえた。

◎内閣府世論調査

■関連記事
・独居・要介護の80代女性が増加――国民生活基礎調査概況(1)
・今やもっともリッチな世代?――40〜60代のお金に関する意識調査

介護食の基礎知識

介護のキホン

介護シーン別に基礎を知る

みんなが注目する基礎知識

要介護度とは?

要介護度とは?

介護度は7段階に分かれていて、要支援1・2、要介...

介護度別ケアプラン事例

介護度別ケアプラン事例

<要支援1>支給限度額49,700円、自己負担額...

デイサービス(通所介護)の選び方

デイサービス(通所介護)の選び方

デイサービスは曜日によって利用者が異なり、雰囲気...

家族で話し合おう

家族で話し合おう

家族で話し合おう...

介護用語を調べる

頭文字から探す

 
 
     
 
         
A B C D E F G H I J K
L M N O P Q R S T U V
W X Y Z              

キーワードから探す

このページのトップへ