角膜・食道の再生医療に役立つヒト細胞シートの自動培養に成功――東京女子医大、日立

東京女子医科大学先端生命医科学研究所と株式会社日立製作所は、8月29日、ヒト由来細胞から再生医療に用いるシート状組織(ヒト細胞シート)を自動で培養可能な、完全閉鎖系の小型自動培養装置の試作に成功したと発表した。

この装置を用いることで、外部からの汚染を低減し無菌性に優れた環境で、ヒト細胞シートの自動培養が可能となり、実験用に市販されているヒト細胞から角膜ならびに食道の再生医療に向けたヒト細胞シートの培養試験を行ったところ、従来の手作業による培養と同品質のヒト細胞シートを培養できることを確認した。

近年、障がいや欠損を起こした組織や臓器を根本的に治療する次世代の革新的な医療として、細胞を用いて組織や臓器を再構築し、病変部へ移植する再生医療が注目されている。東京女子医大は、培養したシート状組織(細胞シート)を損傷なく回収する独自技術を確立し、角膜、心筋、食道、肺、歯周、軟骨や肝臓などの疾患への適用をめざした基礎研究、臨床研究に取り組んでいる。

従来、細胞シートの培養では、細胞播種(種まき)や培養に必要な栄養を含んだ培地の交換などを、細胞培養技術者が手作業で行ってきた。しかし今後、再生医療が普及するにつれて人材不足や、低コスト化が課題になると予想されることから、培養工程の自動化による細胞シート製造の効率化が求められている。

また、細胞シートの培養には、厚生労働省の指針に沿った培養環境の空調管理や清浄性保持、作業記録等の厳密な管理が求められることから、無菌性に優れた環境で細胞シートを培養できる閉鎖系の自動培養装置の開発が望まれている。


試作装置を用いて培養したヒト培養シート

今回、複数枚のヒト細胞シートを同時に自動で培養可能な閉鎖系の小型自動培養装置を試作すると共に、本装置を用いたヒト細胞シートの培養試験を行い、装置の有用性を検証。

試作した装置を用いて、実験用に市販されているヒト細胞から、角膜ならびに食道の再生医療用のヒト細胞シートの自動培養実験を行い、培養した細胞シートを評価したところ、従来の手作業により製造された細胞シートと同品質であることを確認し、試作装置の有用性を実証した。

東京女子医大と日立では、今回開発した自動培養装置の試作をもとに、臨床研究用自動培養装置の開発を推進し、再生医療の普及に尽力していく。

(株)日立製作所

MES/" target="_blank">東京女子医科大学先端生命医科学研究所

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