米粒が体に刺さる話が入職のきっかけ――介護の日フォーラムレポ2

11月11日に東京国際フォーラムで開かれた「介護の日フォーラム」のシンポジウムでは、「介護のしごと、そこが知りたい!」と題し、実際に介護の現場で働くサービス提供責任者ケアワーカーなどが各々の経歴から介護の魅力を語り、女性シンポジストからは産休・育休のブランクを経ても現場に戻ってきた熱い想いを述べた。
鹿児島県の訪問介護事業所でサービス提供責任者を務める若松喜美代氏は元バスガイドだったが、20年前、鹿児島で開かれたシンポジウムで訪問看護師の話を聞いたことが入職のきっかけだと語り始めた。

在宅高齢者が布団脇に置かれた食事を食べこぼしながら生活しており、「固くなったご飯粒が肌にささって痛い」と訴えるという訪問看護師の体験談を聞き、介護の道を目指して専門学校へ入学し介護福祉士を取得したという。
37名のヘルパーのまとめ役として、利用者と密室でマンツーマンで向き合う訪問介護の難しさを聞かれた若松氏は「ヘルパーをグループ分けして悩みを話し合っている。平均年齢55歳、10年近い経験を持つベテランヘルパーばかりだが“利用者にこんなひどいことを言われた”と泣き出す人もいる。「会社に自分を理解してくれる人がいる」という思いが介護の仕事を続けるモチベーションにつながると思う」と語った。

社会福祉協議会運営の宅老所に勤務する安川祐子氏は、病院の障害児病棟に勤めていたものの人間関係に疲れ、“壽(結婚)退社”を理由に一時は福祉の現場を離れたと正直に語った。
出産後に特養ホーム、デイサービスなどで経験を重ね、現在は宅老所の管理者である安川氏は「出産を通じて障害者や高齢者への“かわいそう”という上から目線が消え、同じ高さで“今、目の前にいる人”とのつながりが意識できるようになった。どの職場でも人間関係などの問題は尽きないが、現在は理解ある上司のおかげで好きにやらせてもらえている。その分、責任は負うところがあるがとても働きやすい」と笑顔で話し、業務負担以外に事業所の運営方針が離職率に影響する現場の課題を伝えた。

37年間1つの社会福祉法人に身を置き、現職も別法人の理事である武居敏氏は、長年の管理者の視点で「最近、介護職の処遇が注目されるようになり以前よりは人材確保がやりやすくなった」と述べ、今年4月の介護報酬3%アップや介護職員処遇改善交付金など徐々にではあるが国の施策も進みつつある」と評価した。また「介護業界は圧倒的に女性の職場なので育休・産休の充実や、スタッフの育成システムについても職場選びのポイントとして」と訴えた。

就職活動に失敗して非常勤の施設勤務からスタートしたという小林亜以子氏は、子供2人の出産を経て現在ケアワーカーとして老人ホームに働いている。
シンポジスト中で若手の介護職として仕事の悩みを質問された小林氏は「現在働いている認知症専門病棟では意思疎通が難しいこともあり、入所者と摩擦が起きることも。先輩や上司に相談して乗り越えているが、どうして抵抗するのかなど自分なりに一生懸命考え、ケアが実施できたときの喜びは大きい」と介護の魅力を語った。

居宅ケアマネが教える介護ストレス軽減法――介護の日フォーラムレポ3へ続く

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