サッポロビールと(独)産業技術総合研究所(バイオメディカル研究部門 生物時計研究グループ)はこのほど、マウスを使った共同研究から、乳酸菌にストレス性の睡眠障害を改善する効果があることを世界で初めて発見したことを発表した。
共同研究では、ストレスにより睡眠障害を引き起こしたマウスは、睡眠時間帯(昼)に寝つきが悪く、睡眠不足に陥る影響で活動時間帯(夜)に活動量が低下してしまうのに対し、「SBL88乳酸菌※」入りの餌を摂取したマウスでは、活動時間帯の活動量の低下が抑制されていることが分かった。
また、「SBL88乳酸菌」を摂取したマウスでは、「睡眠障害マーカー遺伝子」の発現が抑制され、遺伝子レベルでも睡眠障害を改善することが分かった。
共同研究チームは今後も、乳酸菌のヒトにおける睡眠障害改善効果についての研究を実施していく予定。
※注:「SBL88乳酸菌」
サッポロビールの乳酸菌バンクから見つかった生理活性の強い植物性乳酸菌。これまでに抗アレルギー性体質改善機能や飲酒に対する肝機能保護効果などを持つことが明らかになっている。
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