厚生労働省は7月30日、全国の老人施設に向け、「精神科病院(認知症病棟)における結核集団感染事例の発生をふまえた高齢者介護施設等における結核対策について」事務連絡を行った。
内容は、東京都内の精神科病棟(認知症病棟)にて、結核の集団感染があったことから、高齢者施設における感染拡大防止のため、普及啓発に努める旨、周知したもの。
集団感染を起こした精神科病棟(認知症病棟)では、初発患者を含む10名の発病者(内3人死亡)及び68名が感染した。 今回は、初発患者が認知症で症状の訴えが少なく発見が遅れたこと、また徘徊行為があり多数の入院患者及び病院職員と接触していたことなどが感染拡大の一因になったものと考えられる。
高齢者が入居する施設ではこの事例と共通する感染拡大要因が想定されるため、「結核院内(施設内)感染予防の手引き」の内容について、運営者および現場職員等は十分周知しし、結核に関する普及啓発に努めるよう促している。
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