日本イーライリリー株式会社は、高齢の母親の腰痛の原因、危険度、骨折による日常生活への影響を知り、正しい診断・対応をサポートするウェブサイト「イタみる〜母の腰痛、骨折かも〜(http://www.itamiru.jp)」を7月2日(月)に開設した。
「イタみる」サイトでは、高齢者の腰痛は骨折が原因の可能性があり、放置することで介護が必要な状態となる可能性があること、家族の負担増につながるリスクがあることを伝えている。また、骨折によって生活が大きく変わってしまった患者による体験談や、腰痛の原因を診断してくれる医療機関の検索機能を備えている。
サイトを監修した折茂 肇氏(公益財団法人骨粗鬆症財団理事長/国際骨粗鬆症財団理事)は、「日本の高齢女性には背中が湾曲した方をよく見かけますが、その原因のひとつは骨粗鬆症による背骨の骨折(椎体骨折)にあります。椎体骨折を起こすと腰や背中に痛みを感じることがありますが、それを放置すると、また次々に骨折を起こす「骨折の連鎖」を招きます。骨折は要介護の大きな原因のひとつですので、腰や背中に痛みを感じた時点で、骨折の有無を専門医に診断してもらうことが重要です。本サイトは、高齢の母親が抱える腰痛の背後に、もしかしたら骨折が原因として潜んでおり、要介護になる可能性があることを、多くの方に気づいていただくことを目的に監修しました。ただの腰痛と見過ごさずに、母親が訴える痛み、我慢している痛みを、自分の痛み、家族の痛みと捉え、異常を感じた際には早期に受診することを勧めていただきたいと願っています」と語っている。
■ 対象者:高齢(60代以上)の母親が抱えている腰痛が気になるご家族(特に娘さん、お嫁さん)
■サイト構成:
1) 母親の痛みに関する情報サイト「母の腰痛、骨折かも」
第一章: 母の腰痛の原因を知りたい!
第二章: ただの腰痛なのに介護?
第三章: 骨折したら、こんなに大変! − 患者さんの声(68歳女性/76歳女性)
2) 医療機関検索「母のための病院検索」
母親の腰痛の原因を診断してくれる全国の専門医療機関の情報検索。
検索結果はプリントアウト可能で、プリントには、医師とのコミュニケーションに使える「イタみのセルフチェック(腰痛の状態を確認する簡易自己チェック表)」がついている。
■監修:公益財団法人 骨粗鬆症財団 理事長 / 国際骨粗鬆症財団 理事 折茂 肇 先生
■腰痛と骨折、介護の関係:
厚生労働省による国民生活基礎調査(2010)によると、65歳以上の高齢者が最も多く訴える症状として 「腰痛」が挙げられており、高齢者が抱える腰痛に骨粗鬆症による「骨折」が潜んでいるケースがある。骨折(転倒)は、要介護の原因の第5位であり、10人に1人の割合に上る。また、実際に介護を担うのは6割以上が同居家族であり、そのうち約7割を女性が占めていることから、同居する女性(娘さん・お嫁さん)に介護の負担がかかっていることが推測される。
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