シャープ株式会社は埼玉県北本市と協力し、7月1日より、高齢者の安否確認サービス「見守りテレビ」の実証実験を開始した。市販のテレビを活用した安否確認サービスは業界初。
シャープでは、2011年3月より液晶テレビAQUOS向けに「見守りサービス」の提供を開始。電源のON・OFFで、テレビの使用状況を指定したアドレスに電子メールで自動送信するという仕組みだ。
この「見守りサービス」をもとに、高齢者の安否確認システムの導入に取り組んでいる北本市とシャープが共同で高齢者安否確認サービスを開発。実証実験では、北本団地自治会の協力のもとで高齢者宅に液晶テレビAQUOSを設置し、電源のON・OFF操作やチャンネル操作の情報をインターネットを介して北本市や自治会が管理するパソコンに送信。これらの情報と毎日のテレビ操作の時間帯などを比較することで、高齢者の暮らしを見守る。
また、テレビの電源をONにすると自治会の掲示板に自動的にアクセスし、地域情報を表示。さらに、テレビの画面上に表示される「体調アンケート」で、その日の体調を「よい、ふつう、いまひとつ」の3つから選択回答し、連絡することができる。これらの実証実験を通じて、安否確認の効果を検証し、実用化に向けて検討する予定だ。
【実証実験の概要】
■実験の対象:北本団地に住む高齢者世帯(20世帯)
■実施期間:7月1日〜9月30日(予定)
■内容:高齢者宅にシャープから貸与した液晶テレビAQUOSを設置し、高齢者宅からインターネットを介し、北本市や自治会のパソコンにてモニターする。
1.高齢者宅→北本市や自治会
テレビの電源ON・OFF操作と、チャンネル操作の情報
2.北本市や自治会→高齢者宅
テレビの電源ONで、自治会の掲示板にある地域情報を自動的に表示
3.北本市や自治会→高齢者宅→北本市や自治会
自治会の掲示板の中の体調アンケートに回答、北本市や自治会に現在の体調を連絡
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