65歳以上の4割が「かくれ脱水」の可能性あり!――教えて!『かくれ脱水』委員会

脱水状態に対する正しい知識と予防方法・対処方法の啓発を目的とする「教えて!『かくれ脱水』委員会」は、65歳以上の約4割の人が、脱水状態を自覚していない「かくれ脱水」の可能性があるとする調査結果を発表した。

昨夏、全国で約4万人(出所:総務省消防庁熱中症情報)が熱中症で緊急搬送され、このうちの4割以上を65歳以上の高齢者が占めた。温暖化、節電などの影響を受けて、今後も高齢者の熱中症問題は深刻化することが懸念されている。しかも、熱中症は脱水状態の症状が出るまで気づきにくいため、多くの人が「深刻な脱水の一歩手前の状態」を自覚することができていないと考えられる。

そこで同委員会では、6月8日〜10日の3日間にわたり、65歳以上のみの世帯で暮らす、首都圏在住の男女300名を対象に、インターネットによる「熱中症に関する過去1年間の実態・意識調査」を実施した。

「この1年間に熱中症/脱水症になったことがあるか」を聞いたところ、熱中症を自覚している人は6.7%。脱水症に至っては、わずか3.3%という実態が明らかになった。

「特に夏に感じる体の状態」の質問に対しては、「だるくなる」(27.7%)、「食欲が低下する」(16.0%)、「元気がなくなる」(13.0%)、「体がほてる」(10.7%)などが上位を占め、半数以上(52.3%)の高齢者が、「夏期に脱水状態が疑われる何らかの症状を経験したことがある」ことがわかった。

しかも、これらの症状を経験している人に、その原因を聞いたところ、「高齢の為」(53.5%)、「夏バテの為」(40.1%)といった回答が多くを占めており、「脱水症の為」と自覚している人は24.2%に留まり、全体の39.7%の人は脱水状態が疑われる症状を経験しているにも関わらず、脱水状態を自覚していない「かくれ脱水」である可能性が高いという結果が出た。

また、熱中症や脱水症の対処法として、適切に水分を補給するという認知の低さも明らかになった。9割近い人が「水分補給をする」と答えたものの、そのうちの6割強(64.6%)の人は「水を飲む」と答えており、「脱水状態のときにはナトリウムやカリウムなどの電解質を摂取することが必要だ」と認知されていないことがわかった。

さらに、高齢者の7割以上(75.0%)が脱水症になりやすい住環境で生活しており、また、今夏、冷房を控えるなどの節電対策を予定している人が全体の6割(59.3%)に及ぶなど、多くの高齢者が脱水症のリスクを抱えている現状が浮き彫りになった。

以上の結果について、同委員長 服部益治先生は、「脱水状態の症状は様々である。特に高齢者は年齢とともに基本的な体の水分量が減って、少量の汗でも脱水状態を起こしやすい。屋外だけでなく屋内で脱水状態になるリスクが増大している。熱中症を防ぐには、脱水状態および「かくれ脱水」に対する正しい知識と予防方法・対処方法を知ることが必須」とコメントしている。

◎かくれ脱水journal

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