連合(日本労働組合総連合会)は、女性が働き続けられるためには職場や社会をどのように改善する必要かあるのか、6月の「男女平等月間」に合わせて調査を実施し、その結果を発表した。
同調査は、モバイルリサーチ(携帯電話による調査)により、2012年5月8日〜5月10日の3日間実施し、学校卒業後に働いた経験がある18歳〜59歳の男女各500名の有効サンプルを集計した。
調査では、介護に関する項目が設けられている。そのひとつが「介護休業」の利用について。「要介護状態の家族がいないので利用する必要がない」と半数が答え、「家族が要介護状態になったら、介護休業を利用したい(した)」 と答えた人は2割にとどまった。年代別にみると、介護休業の利用意欲は50代が28.0%と他の年代より強かった。また、15.2%が「短時間勤務制度、所定外労働の免除制度などを利用しながら働き続けたい」と回答した。なお、「職場に介護休業制度がない」人が7.5%、「職場に介護休業制度があるか知らない」人が12.2%いた。
もうひとつは「育児休業・介護休業制度を取得しやすくするために必要なこと」は何かを問うもので、半数を超える6割の人が「職場の理解・周知を図る」ことだと答え、続いて「事業主に制度の周知を図る」44.6%、「労働者に制度の周知を図る」41.5%となっており、両休業制度が理解、周知される労働環境が求められていることがわかった。
また、仕事をやめたきっかけを聞いた項目では、職場の人間関係が男女とも27%、結婚が女性が32%と上位を占め、その中に介護を理由にした人が男性1.9%(約10人)、女性2.6%(13人)いることがわかった。
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