厚生労働省は、6月15 日、「平成22年 国民健康・栄養調査報告」を発表した。
同調査は、健康増進法に基づき、国民の身体の状態、栄養素等の摂取量や生活習慣の状況を明らかにして、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得るために行われている。
第1部「循環器疾患に関する状況」では、3,684世帯、1歳以上の全年齢7,182人(男性3,278人、女性3,904人)に対して調査が行われた。
60歳以上の主な結果は以下のとおり。脳卒中、心筋梗塞は減少傾向にあるが、高血圧は大幅増、糖尿病も微増。
1.脳卒中と医師に言われた割合は、男性10.1%、女性5.8%で、10年前と比べて男女とも増加は約1ポイントに留まった。
2.心筋梗塞と医師に言われた割合は、男性5.0%、女性1.7%で、10年前と比べて男性は変わらず、 女性は0.5ポイント減っており、男女とも増加は見られない。
3.高血圧症有病者(※)の割合は、男性72.5%、女性66.6%で、10年前と比べて男性3.8ポイント増え、 女性0.7ポイント減っている。
※最高血圧140mmHg以上または最低血圧90mmHg以上、もしくは血圧を下げる薬を服用している人。
4.高血圧と医療機関や健診で言われた人の割合は、男性52.3%、女性49.6%で、10年前と比べて男性14.3ポイント、女性8ポイント増えている。男女とも増加が顕著。
5.高血圧だと言われて継続して治療中の人は、男性73.8%、女性77.8% (但し、50歳以上)。
6.糖尿病が強く疑われる人(※)の割合は、男性22.3%、女性15.0%で、8年前と比べて男性2.7ポイント、女性3.4ポイント増加した。
※ヘモグロビンA1cが6.1%以上、または質問票で「現在糖尿病の治療を受けている」と答えた人。
7.糖尿病と医療機関や健診言われた人の割合は、男性23.5%、女性14%で、10年前と比べて男性5.3ポイント、女性1.1ポイント増加した。男性の増加が顕著。
8.糖尿病だと言われて継続して治療中の人は、63%、65.2%(但し、50歳以上)で、高血圧に比べると10ポイント少ない割合。