厚生労働省は、6月15 日、「平成22年 国民健康・栄養調査報告」を発表した。
同調査は、健康増進法に基づき、国民の身体の状態、栄養素等の摂取量や生活習慣の状況を明らかにして、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得るために行われている。
第2部「基本項目」では、「体型、食生活、運動に関する状況」「たばこ、飲酒、睡眠に関する状況」「健康寿命に関する状況」についてまとめられている。
60歳以上の主な結果は以下のとおり。食塩摂取量は全年齢の平均値よりやや高く、喫煙習慣は成人全体よりもかなり少なかった。
1.食塩摂取量の平均値は、男性11.6g、女性10.25g。20歳以上の平均値は男性11.4g、女性9.8gで、7年前より男性1.3g、女性1.1g減っており、ほぼ毎年減っている。但し、食塩摂取の目標量である成人男性9g未満、女性7.5g未満にはまだ達していない。
2.現在習慣的に喫煙している人(※)の割合は、男性21.5%、女性3.25%。20歳以上の割合は、男性32.2%、女性8.4%で、7年前より男性14.6ポイント、女性2.9ポイント減っており、ほぼ毎年割合減り、禁煙が進む傾向にある。
※これまで合計100本以上又は6ヶ月以上たばこを吸っている(吸っていた)人のうち、「この1ヶ月間に毎日又は時々たばこを吸っている」と回答した人。
3.習慣的喫煙者のうち、1日21本以上の割合は、男性16.3%、女性7.65%。20歳以上の割合は、男性17.1%、女性6.9%で、7年前より男性15.6ポイント、女性2.7ポイント減っており、ほぼ毎年減少傾向にある。なお、20歳以上の習慣的喫煙者の1日の喫煙本数の平均値は、男性17.4本、女性13.7本で、7年前よりも男性3.1本、女性1.2本減っている。
4.習慣的喫煙者の禁煙意志の割合は、男性37%、女性31.8%。20歳以上の割合は、男性35.9%、女性43.6%で、3年前に比べて男性9.9ポイント、女性5.9ポイント増えており、毎年増加傾向にある。
5.20歳以上の受動喫煙について、家庭、職場、飲食店、遊技場、その他で、過去1ヶ月間に「ほぼ毎日受けた」と回答した者は、7年前に比べて全ての場において少なくなっている。特に家庭、職場では7年前より大幅に減っており、家庭において「ほぼ毎日受けた」と回答した者は、男性12.3%、女性17.5%で、7年前よりも、男性8.2ポイント、女性15.1ポイント減少した。
■関連記事
・脳卒中、心筋梗塞は減少傾向、高血圧は大幅増――平成22年国民健康・栄養調査報告(1)
・中年期に5kg以上の体重増減で死亡リスク高まる――厚生労働省