40歳以上の喫煙者、「咳・痰・息切れは肺の病気」という認識は低い――民間調査

医薬品メーカーであるノバルティス ファーマ株式会社は、5月28日、慢性閉塞性肺疾患(COPD)に関するインターネット調査の結果を発表した。

COPDとは、主にタバコの煙など有害物質を長期間吸入することで生じる肺の炎症性疾患である、肺気腫、慢性肺気腫の総称のこと。40歳以上で喫煙歴があり、慢性的な咳や痰、活動時に息切れがある場合にはCOPDが疑われる。しかし、初期段階の咳・痰は「風邪のせい」、息切れは「年齢のせい」と思い込みがちで、COPDを早期に発見することを難しくしている可能性があると言われている。

また、日本のCOPD有病率は約8.6%で、患者数は約530万人と言われている。しかし、厚生労働省の調査による、COPDの受診患者数は20万人に留まっている。また、COPDによる死亡者数は年々増加しており、世界の死亡ランキングは2020年には第3位になると推計されている、COPDの早期発見、早期治療の重要性はますます高まってきている。

こうした社会的背景から、同調査は、全国の40歳以上で喫煙歴があり、咳・痰の症状を持つ未受診男性868名に対して、COPDにかかる可能性が高い人の咳や痰、息切れに対する認識を明らかにすることを目的に、2012年3月に実施された。

調査の結果、COPDへの認知率は33%に留まり、肺気腫71%、慢性気管支炎71%と比較するとかなり低いことがわかった。また、「咳・痰は肺の病気である」と思っているのは40%、「息切れが肺の病気である」 と思っているのは33%と少ないこともわかった。

さらに、約半数の人が「咳・痰の症状は、タバコを減らす、または止めれば抑えられる」(57%)、「息切れの症状は、タバコを減らす、または止めれば抑えられる」(47%)と認識していながら、喫煙を継続していることも明らかになった。

また、「咳」や「痰」が「深刻である」と回答した人と「深刻でない」と回答した人は、喫煙歴の指標であるパックイヤーで比較してみると、それぞれその差は5パックイヤー(43パックイヤー、38パックイヤー)、6パックイヤー(43パックイヤー、37パックイヤー)で、深刻さはパックイヤーと相関していることが明らかになった。

パックイヤーは、長期間にわたって、ある人が吸ったたばこの量を測定する方法で、例えば20パックイヤーは1日1箱を20年間、または1日2箱を10年間吸った量に相当する。COPDは喫煙歴のある人で12%強が発症すると言われており、20パックイヤーの喫煙歴の人の発症汁は19%、60パックイヤーの喫煙歴では約70%にCOPDが認められ、数が多ければ多いほどリスクが高くなる。

◎ノバルティス ファーマ株式会社

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