東京薬科大学の市田公美教授や防衛医科大学校、東京大学病院などの研究グループは、生活習慣病のひとつである「高尿酸血症」の概念を大きく変える発見に至ったことを発表した。
高尿酸血症は、激しい関節痛を特徴とする痛風を引き起こすだけでなく、高血圧、脳卒中などの危険因子となることが知られている。その原因としてこれまでは、「腎臓からの尿酸の排泄能力の低下」と「尿酸産生量の過剰」が原因で発症すると考えられてきた。今回の研究では、「腎臓よりむしろ腸管からの尿酸排泄機能が低下することが、主要な原因のひとつである」ことを解明。この新たなメカニズムの発見により、新たな視点からの予防法や治療薬の開発につながることが大いに期待される。
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