大切な人の死と向きあう少女、恋ちゃんの思いを写真でつづった『恋ちゃんはじめての看取り―おおばあちゃんの死と向きあう』が、農山漁村文化協会から出版された。
小学5年生の恋ちゃんは、いっしょに暮らしてきた曾祖母を看取る。しわだらけの手や顔をなでながらこう思う。「わたしもいつか、おおばあちゃんみたいにやさしいおばあちゃんになれるかな」。
この本は、写真絵本「いのちつぐ『みとりびと』」シリーズ4巻の初巻として発行された。家族が看取る場に立会い写真に収め、高齢者の終末期、在宅医療のあり方を読者に語りかける。著者は、神戸新聞記者を経てフォトジャーナリストとなり、世界の紛争地や貧困地帯を回ってきた國森康弘氏。悲惨な死を見続けてきた著者だけに、家族に看取られる、“幸せな死”が心にしみる一冊だ。
■書名: 『恋ちゃんはじめての看取り―おおばあちゃんの死と向きあう』
■著者:國森康弘(文・写真)
■仕様:AB/32ページ
■発行:農山漁村文化協会
■定価:1,890円(税込)
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