厚生労働省2月9日に発表した「2012年介護サービス施設・事業所調査結果」によると、訪問看護ステーションの利用者の状況は以下の通り。
2010年9月中の利用者一人当たりの訪問回数は、介護予防サービスでは4.0回、介護サービスでは5.5回。要介護度別では「要介護5」が6.5回と最も多く、要介護度が高くなるにつれて訪問回数も増えている。1事業所当たりの利用者数は、介護予防サービスが5.3人、介護サービスが43.9人。1事業所当たりの延利用者数は介護予防サービスでは21.3人、介護サービスでは243.3人となっていて、1人が5〜6回介護サービスを利用している計算となる。
同サービスの利用者は、76.3%が介護保険利用者で、23.7%が健康保険等利用者(※)である。介護保険利用者の男女比は、「男」が42.1%、「女」が57.9%と、女性のほうがやや多い。年齢別では、介護保険法では「80~89歳」が41%、「70~79歳」が26.7%、「90歳以上」が19%と、70歳以上が86.7%を占める。健康保険法等では「40~64歳」が32.3%と最も高く、「70~79歳」が22.4%、「80~89歳」が16.3%、「90歳以上」が3.2%と、加齢にしたがって減っている。
※健康保険等利用者とは、介護保険法の支払いがなく、後期高齢者医療制度等の医療保険・公費負担等の支払いがある人。
同居家族の状況をみると、40~64歳では男女とも「子どもとの同居世帯」が多く、70~79歳では男が「夫婦のみ」に対して、女は「子どもとの同居世帯」が多い。それが80歳以上になると、男女とも「子どもとの同居世帯」が多くなっている。
利用者の認知症の状況については、加齢とともに「認知症あり」が増えていき、80〜89歳では約3人に1人、「90歳以上」は約2人に1 人がランクIII以上となっている。また、認知症のランクが高くなるにしたがって、要介護度の高い人の割合が多くなり、ランクIII以上では、要介護5が約5割に達している。
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