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通所介護の改定ポイント厚労省担当者が説明――在宅協セミナー（1）

日本在宅介護協会東京支部は、2月27日、都内で、「通所介護事業における　平成24年度法改正の動向を探る!!」をテーマに、「通所介護部セミナー」を開催した。

セミナーの前半で、講演を行ったのは、厚生労働省老健局振興課課長補佐の菊池芳久氏。次期介護報酬改定の全体コンセプトを説明した後、改定のなかでも、通所介護の基準・報酬について、ポイントを紹介した。以下、主な項目を紹介する。

■通所介護の基本報酬について
（改定内容）
○機能訓練指導員を配置して個別の計画作成などを評価する「個別機能訓練加算（I）」を配置し、基本報酬に包括する
○看護職員が配置されている通常規模型移乗の基本報酬について、看護業務と機能訓練業務の実態をふまえ、適正化
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（菊池氏の補足説明）
「旧個別機能訓練加算Iが今回、包括されたので、『もともとの要件であったように、1日120分以上訓練を行うべきか』とよく聞かれる。しかし、そこまでは求めていない。金額、時間を包括しているけれど、要件まで包括しているわけでない」

■通所介護における時間区分の見直し
（改定内容）
○「2〜3」、「3〜5」、「5〜7」、「7〜9」に時間区分見直し。12時間までの延長加算を認める
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（菊池氏の補足説明）
「『5〜7』、『7〜9』など異なる時間の利用者が混在していてかまわない。事業所が『○〜○』時間のサービス提供と決めて利用者があわせるのではなく、あくまでも、個人の通所介護計画に記載されている標準的時間に基づいて提供し、報酬も支払われる。そのため、『全員、集まってから開始すること』と指導している自治体もあるが、開始時間、終了時間が異なってもかまわない」

■個別機能訓練加算について
（改定内容）
○旧個別機能訓練加算（II）を「個別機能訓練加算（I）」に名称変更。
○専従の機能訓練指導員／個別機能訓練計画を作成／生活機能向上を目的とした訓練／機能訓練指導員が訓練を実施――を要件とした「個別機能訓練加算（II）を新設
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（菊池氏の補足説明）
「個別機能訓練加算（I）の機能訓練指導員は、必ずしも訓練にずっと張り付いている必要はない」
「個別機能訓練加算（II）では、『機能訓練指導員が訓練を実施』なので訓練の間は当然訓練を行っているが、訓練以外をしてはいけないということではない」

■同一建物の住宅から通所介護を利用する場合の送迎費用について
○通所介護事業所と同一建物に居住する利用者、または同一建物から当該事業所に通ってサービスを利用する利用者については、一日につき所定単位数から、送迎分にあたる94単位を減算
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（菊池氏の補足説明）
「同一建物以外の場所から通っているけれど、送迎が必要ではなく、自力でくる人の利用者は、現時点では考えていない」

■通所介護における人員配置基準の弾力化
○常勤換算方式の導入により、事務所の裁量により、人員配置基準の範囲内でサービスのピークタイムに手厚く配置し、オフピークに薄くするというようなシフトが可能に
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（菊池氏の補足説明）
「『誰もいない時間帯があってもいいのか』という質問を受けることがあるが、介護職員は必ず1人はいること。あとは、濃淡があっても良い」

講演の最後には質疑応答の時間も設けられた。
「（デイサービスの提供時間について）5時間以上7時間以内ということは、5時間1分でも良いのか？愛知では『5時間15分以上』と指導される」という質問に対しては、「問題ない。ただし、利用者さんへの相談次第。利用者さんにちゃんと説明し、合意を得られれば良い」と回答。

また、「利用者が集まってから開始すべき」などと、自治体から指導されるケースは多いようで、「ローカルルールを守るべきか。これまでに話し合ったものの、理解いただけない」との質問も挙がった。これについては、「最終的には、通所介護計画に基づいて。『うちはこういう計画で行っていて、利用者さんとも話ができています』など自治体に伝えていただければ…。（厚労省としても）自治体に再度、説明することも考えています」と、菊池氏は答えた。

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