介護福祉士試験、外国人候補者の受験に配慮し127カ所を改善

厚生労働省は、1月29日(日)に実施した第24回介護福祉士国家試験(筆記試験)の問題中で使用する用語について、EPA(経済連携協定)に基づく外国人の介護福祉士候補者などの受験に配慮するため、分かりやすい表現になるよう問題を作成した。

介護福祉士国家試験での難しい用語の取扱いについては、
1.易しい用語に置き換えても現場が混乱しないと思われるものについては、置き換え、ふりがな、複合語の分解、平易に表現するなどの方法で見直しを行う。
2.介護福祉医療などの学問上・法令上の専門用語は、原則として置き換えないが、難しい漢字にはふりがな、英字略語には正式名称と日本語訳を付け、疾病名には英語を併記するなどの改善を図る。
という方針を定めて(平成22年10月公表)、昨年の第23回試験から試験問題の見直しを実施し、外国人受験者などへの配慮を行っている。

今回の第24回介護福祉士国家試験では、試験問題中で使用する難しい用語について上記の方針に沿って一部見直しを行い、難しい漢字へのふりがなの付記や、疾病名への英語併記など、全120問中、127カ所について改善を図り、分かりやすい表現になるよう問題を作成した。

EPAにより2008年に来日した外国人介護福祉士候補者のうち95人が受験。4年の滞在期間のうち、介護福祉士試験受験資格を得るために3年間は全国の介護現場で介護職として従事していたため、実質1度きりのチャンス。しかし試験成績などを考慮し、1年間の滞在延長が認められているため、今回合格できないくても、来年もう1度受験のチャンスが与えられている。

【一般的な用語への対応】
易しい用語に置き換えても介護現場が混乱することがないと考えられるものについて、以下のように対応した。
■難しい漢字への対応:常用漢字以外の漢字や常用漢字であっても個々に必要と判断されるものについて、ふりがなを付記した。
例) 石鹸けん 葛藤かっとう 甥おい 全18カ所
■上記の他、難しい表現の易しい用語への置き換えや、主語・述語・目的語の明示、句読点の付け方の工夫、否定表現はできる限り肯定表現に置き換えるなど、日本語として分かりやすい表現となるよう対応した。

【専門的な用語への対応】
介護福祉士として知っておくべき学問上法令上の用語については置き換えないが、必ずしも専門用語で厳密に表現する必要がない場合には、可能な限り意味の明確化を図ったほか、以下のように対応した。
■難しい漢字への対応(1 一般的な用語への対応と同様)
例) 咀嚼そしゃく 嚥下えんげ 清拭せいしき 麻痺まひ 虐待ぎゃくたい 全54カ所
■英字略語への対応:例) ICF(International Classification of Functioning,Disability and Health;国際生活機能分類)
ADL(Activities of Daily Living;日常生活動作) 全6カ所
■疾病名への英語併記:例) 認知症(dementia) 脳梗塞(cerebral infarction)
糖尿病(diabetes mellitus) 全47カ所
■外国人名への原語併記:例) マズロー(Maslow,A.H.) キューブラー・ロス(Kübler-Ross,E.) 全2カ所

◎厚労省

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