国民生活センターは、冷感タオルを使用して肌のトラブルを起こしたという苦情相談が複数寄せられ、「その原因のひとつが商品に使用される防腐剤によるアレルギー」だとして、注意を呼びかけている。
冷感タオルとは、「水にぬらすだけでひんやり」や「水に浸してすぐひんやり」など、水でぬらして首等に巻くことで冷感が得られることをうたったタオルのことで、昨夏は、東日本大震災の影響により、例年にも増して消費者の節電に対する意識が高まり、売り上げを伸ばした。
寄せられた苦情相談の3件を調べたところ、いずれの商品からも重篤なアレルギー性接触皮膚炎を起こす可能性のある「イソチアゾリノン系」の防腐剤が検出された。また、商品テストの結果、8銘柄中7銘柄からイソチアゾリノン系の防腐剤が検出された。そして、全ての銘柄で開封後の初回使用時には水もしくはぬるま湯で洗うように記載があったが、防腐剤の名称や皮膚炎に関する注意表示が記載されていた銘柄はなかった。
こうした商品を使用する場合は、「開封後初めて使用する際には、ぬるま湯等で必ずよく洗うこと」、「皮膚に異常を感じた場合には直ちに使用を中止し、専門医に相談すること」、「使用されていた防腐剤について“人体に無害”や“化粧品などで使われている成分”などの記述があっても、十分注意して使用する」、「また、イソチアゾリノン系の防腐剤にアレルギーがある場合には、使用を控えた方が良い」という。
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