厚生労働省の諮問機関・中央社会保険医療協議会(中医協)は18日の総会で、2012年度診療報酬改定の骨子をまとめた。
6年に1度の医療・介護同時改定となることを踏まえ、医療と介護の役割分担や連携強化、在宅医療の充実を進める方針。また、救急や産科、小児科など医師不足が指摘される中、病院勤務医の負担軽減策などを盛り込んだものとなっている。
【診療報酬改定のポイント】
■在宅医療の充実
・在宅療養支援拠点からの往診料の増加
・在宅復帰に重要な訪問看護の充実
退院当日・外泊日の訪問看護に加算。時間外の訪問看護を保険適用対象とし、利用増をはかる
■病院勤務医の負担軽減
・紹介状を持たない患者の負担拡大
開業医などの紹介状を持たない患者の大病院の初診料(2700円)を一部保険適用外とし、自己負担が増えるようにする。これにより、軽症患者を中小医療機関に向かわせ、大病院の勤務医の負担を減らす
・夜間・休日対応の診療所への加算
・重篤な小児患者への救急医療への加算
■その他
・薬局での後発医薬品の情報提供
・後発薬促進へ処方箋の見直し
厚労省は同日から25日まで骨子に関する国民の意見を募り、2月中旬に改定案を小宮山洋子厚労相に答申する。
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