用地確保が困難な都市部における特別養護老人ホーム等の整備を促進している東京都では、、足立区内の都有地について、低廉な価格で貸し付けて整備・運営する事業者を今年8月に公募していた。1月12日、その事業者を決定したと発表した。
借受が決まったのは、富山県の社会福祉法人。なお、今回の公募への応募者は9法人だった。
■借受者:社会福祉法人射水万葉会(富山県射水市朴木211番地1)
■貸付予定地:東京都足立区六月二丁目69番地1(教職員住宅(六月)跡地)
■敷地面積:2,865平方メートル(現況:更地)
■提案概要(施設規模等):特別養護老人ホーム(ユニット型、定員100人)、老人短期入所施設(ユニット型、定員10人)、都市型軽費老人ホーム(定員10人)、通所介護
■貸付期間: 50年(定期借地権設定契約)
■貸付料:常に算定された額の50%減額
■保証金:貸付料の30カ月分
■選定方法:都有地等利用事業者選定審査会において、適格性を審査
【提案内容の概要(審査のポイント)】
■組織運営の適格性:特別養護老人ホーム、軽費老人ホームを運営しているほか、認知症高齢者グループホーム、小規模多機能型居宅介護、夜間対応型訪問介護など多様な高齢者福祉事業の実績があり、公募施設を運営するための十分なノウハウと経験を有している。運営理念が目的に適し、職員や利用者に充分周知されている。
■財政運営の安定性:法人の財務状況は良好である。施設整備費、運営資金の財源が確実に確保されている。
■事業運営の確実性:地域の医療機関や介護保険施設、居宅サービス事業所等との連携を図ることで、地域の高齢者に対してニーズに応じたきめ細かなサービスを提供できる計画となっている。施設基準等関係法令の要件を満たした建築計画となっている。
■事業計画の妥当性:資金計画、整備費の積算内容及び財源、収支シミュレーションはいずれも適切である。災害時用の井戸やマンホールトイレ、かまどベンチの設置を行うなど、地域コミュニティの核としての役割だけではなく、二次避難所としての役割に期待がもてる。近隣の建物への影響をよく考慮した居室の配置を行うなど、地域の住環境に望ましい計画となっている。
■総評:事業計画や過去の実績等から、適正・適格な法人であり、長期にわたって安定した事業運営と質の高いサービス提供が期待できる。
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