分譲マンションや賃貸住宅の管理などを行う、総合管理会社であるイノーヴ株式会社は、看護師資格を持つ健康管理人「アイナス」を分譲マンションに派遣する新たなビジネス「ナースな管理人」をスタートさせた。
現在、看護師資格を持ちながら仕事に就いていない「潜在看護師」は、全国に55万人以上いるといわれている。一方で、今後さらに進むと考えられている超高齢社会においては、医療費の増大を抑制する、予防医療が重要だ。
同社は、健康と家族の安全をサポートするため、マンションの管理人を看護師にシフトすることで、さまざまな問題の解決が図られることに着眼。「ナースな管理人」では、社会的損失ともなっている潜在看護師の復職を妨げる労働条件を整備し、新たなステージを与え、生活習慣病予防や介護、育児などさまざまな分野で専門性を発揮してもらうねらいがある。
ナースであり、マンションの管理人でもある「アイナス」なら、健康や病気を防ぐためのアドバイスのほか、介護や育児相談についても気軽に相談できる。また、症状に合わせ地域の医療機関を紹介し、主治医の診断に則って、日常生活での適切なアドバイスも提供する。さらに、すり傷や軽い怪我などの第一次応急処置や、救急時の対応も行う。病院という遠い存在にいるナースではなく、いつでも近くにいるアイナスならば聞きにくい内容も気軽に相談できるほか、日々、居住者の個別の健康状態を把握できるというメリットもある。
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