多発性硬化症(MS)の認知度わずか4割――民間調査

ノバルティス ファーマ株式会社は、全国の20〜 70代の一般生活者男女2,912名を対象に、多発性硬化症(MS:Multiple Sclerosis)の認知および理解度を調べるインターネット調査を実施した。

その結果、MSの認知度は約4割で、同じ神経難病であるアルツハイマー型認知症てんかんパーキンソン病認知度が約9割もあるのに比べて、非常に低いことがわかった。さらに、「MSの症状まで知っている」と回答した人は8.2%と、MSがどのような病気か、一般生活者にほとんど理解されていないことが明らかになった。

また、MSの発症は20〜30代の女性に多いのが特徴だが、発症の性差、発症の多い年齢層に関しては、約5割が「わからない」と回答している。さらに「MSの症状まで知っている」と答えた人でも、これらの質問に正確に答えられたのは、どちらも約3割のみだった。

MSの症状は、中枢神経系のどこの部位が侵されるかによって、運動障害、視力障害、感覚障害、聴覚障害など様々な症状が発現し、症状や程度もひとりひとり異なる。今回の調査で「MSの症状まで知っている」と答えた人は、MSの症状として運動障害(84.9%)や感覚障害(66.8%)については比較的理解度が高かった一方、視力障害(25.2%)や聴覚障害(13%)、そして疲労感(29.8%)など見た目では気がつきにくい症状については理解が低いことがわかった。

また、MSを専門的に診療する診療科については約4割が「わからない」と回答し、診療科である「神経内科」についても「一般内科」との違いがわからない人が約3割と、診療科についての認知や理解度も低いことが明らかになった。

MSの専門医である東京都保健医療公社荏原病院神経内科医師の野原千洋子氏は、「MSは年々増加しており、現在日本では約14,000人の患者がいると推定されるが、欧米と比べると患者数は少なく希少な難病。このため多くの方は病名すら聞いたことがなく、今回の調査でも、一般生活者のMSに対する認知および理解が極めて低いことが、改めて明らかになった。MSは患者によって症状や程度が違ったり、目に見えない症状も多いことなどから、説明が難しかったり、周囲の誤解を招いたりする場合も多いのが現状。またMSは働き盛りの人に多い病気だが、再発と寛解を繰り返す病気の不安定性から、仕事を続けることを悩んでいる人も大勢いる。このような中、患者がよりよい生活を送るためには、一般社会におけるMS患者の周囲の理解や支援が欠かせない」と語っている。

●調査結果詳細

◎ノバルティスファーマ

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