総務省消防庁は、「平成22年救急・救助の概要」を公表し、救急車が現地に到着するまでの時間、病院に収容するまでの時間が過去最長となったことを報告した。
救急車の出動件数は、前年に比べて約34万件増加の、546万2,848件。搬送人員は、前年に比べて約29万6千人多い、497万8,701人で、いずれも過去最多であった。
図1 救急出動件数及び搬送人員の推移
出典:総務省消防庁「平成22年救急・救助の概要」
※クリックして拡大
救急車は全国で5.8秒に1回の割合で出勤しており、国民の26人に1人(前年27人に1人)が搬送されたことになる。
また、救急車が現地に到着するまでの全国平均時間は、前年より約0.2分長い8.1分。病院収容までの時間は、全国平均37.4分で、これも前年に比べて約1.3分長くなっていた。いずれも過去最長の時間となった。
図2 救急車の現地到着時間と病院収容時間の推移
出典:総務省消防庁「平成22年救急・救助の概要」
救急車で搬送された人の傷病程度別の内訳をみると、「軽症」が50.4%と半分を占め、「中等症」38.4%、「重症」9.6%、「死亡」1.5%だった。入院治療を必要としない軽症傷病者の割合は、平成18年以降、年々、減ってきている。
■関連記事
・暑かった!8月の全国の熱中症搬送は去年の約4倍!――消防庁
・熱中症患者2カ月で2万人が搬送され、うち98人死亡――消防庁