介護職員の基本研修は、講義8時間+演習1時間――痰の吸引説明会(2)

9月2日、厚生労働省は、「社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正」に基づく医療ケア関係業務の施行などに関する説明会を開催した。

たんの吸引などの研修のうち、障害者(児)サービス事業所、障害者(児)施設などの「特定の者対象」に関するスケジュールは、下図のとおり。


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まず、指導者養成事業は、都道府県において受講希望者を募集。都道府県ごとに、基本研修、実地研修の指導を、医師、看護師、保健師、助産師に対して行う。
・厚労省が提供する指導者用のマニュアル、DVDを活用した、都道府県による指導者講習
・厚労省が提供する指導者用のマニュアル、DVDを活用した自己学習
のいずれかの方法で実施。

介護職員などに対する研修は、講義と演習による「基本研修」、「実地研修」の二通りである。
このうち基本研修の講義は、次のような内容で8時間実施。

○重度障害児・者などの地域生活などに関する講義
 ・障害者自立支援法と関係法規
 ・利用可能な制度
 ・重度障害児・者などの地域生活など  :2時間

喀痰吸引などを必要とする重度障害児・者などの障害および支援に関する講義
 緊急時の対応および危険防止に関する講義 
 ・呼吸について
 ・呼吸異常時の症状、緊急対応
 ・人工呼吸器について
 ・人工呼吸器にかかる緊急時対応
 ・喀痰吸引概説
 ・口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部の吸引
 ・喀痰吸引のリスク、中止要件、緊急時対応
 ・喀痰吸引の手順、留意点 など   :3時間

 ・健康状態の把握
 ・食と排泄について
 ・経管栄養概説
 ・胃ろう(腸ろう)と経鼻経管栄養
 ・経管栄養のリスク、中止要件、緊急時対応
 ・経管栄養の手順、留意点 など   :3時間

こうした講義の内容は、四肢択一形式の筆記試験によって、習得状況を確認する。
また、演習の内容は次のとおり。

喀痰吸引などに関する演習
 ・喀痰吸引(口腔内)
 ・喀痰吸引(鼻腔内)
 ・喀痰吸引(気管カニューレ内部)
 ・経管栄養(胃ろう・腸ろう)
 ・経管栄養(経鼻)         :1時間
 
 一方、実地研修は、演習と同じ項目について、指導看護師による評価により、問題ないと判断されるまで実施する。

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