「喘息死」の90%は60歳以上――理化学研究所が病態解明に前進

独立行政法人理化学研究所は、成人気管支喘息(ぜんそく)の発症に関連する5つのゲノム領域(遺伝情報)を発見したと8月1日、発表した。

成人気管支喘息は、慢性炎症、可逆性(もと正常に戻ることができる状態)の気道狭窄(きょうさく)や気道過敏性の亢進を特徴とする閉塞性呼吸器疾患で、繰り返し起きる咳や呼吸困難などの症状が見られる。

適切な治療を行っても効果が少ない難治性の症例が存在することや、喘息死の90%近くを60歳以上の高齢者が占めることなどから、科学的な病態の解明や、それに基づく治療法の確立が急務となっている。

同研究所の研究グループは、日本人の成人気管支喘息患者1,532人と非患者3,304人について、ヒトゲノム全体の解析を行い、統計学的に比較検討し、成人気管支喘息の発症と関連している塩基を探索した。また、別の成人気管支喘息患者5,639人と非患者24,608人について追認解析を行い、得た結果の再現性を確認した。

その結果、5つのゲノム領域に存在する遺伝子多型が、日本人の成人気管支喘息へのかかりやすさに強く関連していることが明らかとなった。これらのゲノム領域には、これまで呼吸機能や感染、炎症に関わる免疫応答遺伝子が数多く含まれていた。また5つのゲノム領域の中には、人種の違いを超えた成人気管支喘息に関連する遺伝要因が存在することも分かった。

今回発見した5つのゲノム領域に存在する遺伝子群や遺伝子発現の調節機構について解析を進めることで、今後、成人気管支喘息の病態解明が進むものと期待される。

◎理化学研究所

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