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震災は、親の健康・安全を考え直す契機に−オヤノコトネット調査

株式会社オヤノコトネットは、5月16日から18日までの期間、35〜59歳の「オヤノコト世代」を対象に、東日本大震災前後の親に対する意識および行動についてのインターネット調査を実施した。

同社では、「そろそろ親のこと…」をキーワードに、親子間コミュニケーションの促進、「オヤノコト」市場についての情報発信、ビジネスの活性化を図っている。本調査は、高齢の親をもつ子世代＝オヤノコト世代の東日本大震災後の親子間コミュニケーションを把握することを目的に実施。調査結果から、オヤノコト世代が震災前以上に親のことを気にしている現状が明らかになった。
7月16〜17日に開催した「オヤノコト．エキスポ2011」では、防災関係のセミナーが多くの来場者の関心を集めており、高齢の親との関わりの中で、災害対策も欠かせない要素となっていることが伺えた。

【調査の概要】
調査対象者：健康な（要介護ではない）親をもつ全国の35〜59歳・500人
回答者内訳
性別：男性279人／女性221人
居住形態別：親と同居250人／親と別居250人　
年齢別：35〜39歳161人　40〜49歳264人　50〜59歳75人

調査結果の主な内容は以下の通り。

■全体の3割強が、震災前よりも親の健康や安全を気にするように

「東日本大震災の前後で、親の健康や安全に対する心境の変化」について調査したところ、全体の32.0％が「震災前よりも親のことを気にするようになった」と回答。男女別では、女性が39.4％と全体より7.4ポイント高く、性・年代別でも女性40〜49歳が43.7％、女性50〜59歳が34.8％。女性で年齢が高い「オヤノコト」世代が親の健康や安全をより切実に感じているようだ。

調査対象者の居住地別では、北海道・東北エリア45.6％、関東エリア36.2％、東海エリア36.0％と被災地・被災地周辺に住む人、将来大地震の可能性が高いエリアに住む人が、震災前後で気持ちに変化が起きたことがわかった。また、親との居住形態別では、同居28.0％、別居36.0％が「震災前より気になる」と回答している。

■安否確認は基本。携帯電話の使い方を教えた人も

震災後に、「親の健康や安全のために行動した」と答えたのは220人。そこで、具体的にどのような行動をしたかを質問したところ（複数回答）、「安否確認を行なった」がもっとも多く、78.1％。「定期的に連絡をとるようにした」が27.27％、「一緒に避難経路を確認した」が17.27％だった。また、「携帯電話の使い方を教えた」と答えて人は13.64％で、震災後に初めて携帯電話を所持した親や、通話以外の機能を使うようになった親がいることが推測できる。

■震災は、男性「オヤノコト」世代の意識を変えた！

「震災後の親とのコミュニケーションの頻度」を調査したところ、全体の17.4％が「増えた」（「とても増えた」「やや増えた」の合計）と回答。年齢別では50〜59歳の20.0％が最多。性・年代別では、女性の50〜59歳の26.1％がもっとも多く、一般に男性よりも家族との結びつきが強い女性で、「オヤノコト」が差し迫った年代が、より積極的なコミュニケーションを働きかけていると言える。
また、調査対象者の居住地別では、関東エリアの23.8％、ついで北海道・東北エリアの21.1％が増えたと回答し、その他の地域よりも増加していることがわかった。別居・同居の違いでは、親と同居が13.6％、別居が21.2％となっている。

さらに、「コミュニケーションが増えた」と回答した17.4％に、コミュニケーション回数の増加数（週あたり）を聞いたところ、平均で週に「2.92回増加」との回答が得られた。男女別では、男性平均が3.51回／週、女性平均が2.29回／週で、男性のコミュニケーション回数が増加している。それまであまり親のことを気にかけていなかった男性で、震災を機に心境・行動に変化が起きていることが伺える。

■女性のコミュニケーションの方法はさまざま

震災と関係せずに、調査対象者500人に「親とのコミュニケーションの方法」について質問したところ（複数回答）、「対面」が最多で74.8％、「電話」が50.2％、「携帯メール」が20.8％だった。男女別では男性が「対面」76.0％と平均より多い。女性は、「対面」は73.3％だが、「電話」が58.4％、「携帯メール」が29.4％で平均を上回っている。女性の方が多彩なコミュニケーション方法をもち、状況などで使い分けていると想像でき、災害など非常時にも対応しやすいとも言えそうだ。

◎オヤノコト.net

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