短時間で法令を遵守したケアプランを作成する法――セミナーレポ1

7月9日、都内の会議室で、介護支援所ファイトを運営する本間清文氏が「ファイトほんまのサクサク書ける! 居宅ケアプラン」セミナーを開催した。

ケアプランの作成に自信が持てなかったり時間がかかってしまうというケアマネジャーのために、ケアマネジメント・ツールとしても役立ちかつコンプライアンスもクリアしたケアプランを迷うことなくサクサクと書けるようになるポイントを解説した内容。朝10時から夕方4時まで、講義だけではなく実践も交え、凝縮した1日だった。

午前中は、最低限覚えるべきコンプライアンス、ルールについて解説。さまざまな法令、通知などの整理から始まり、ケアプラン作成に関する通知(老企第29号)とケアプラン点検支援マニュアルの法的効力の違いなど優先順位などを述べた。次にケアマネジメント・プロセスの展開とそれに関わる運営基準減算の仕組みや、ケアプラン新規作成・変更時と要介護認定更新時等のサービス担当者会議の内容の違い等を説明した。

たとえば、ケアプラン新規作成時、変更時にサービス担当者会議等の開催をする必要があるが、その内容は認定の更新時のそれとは異なる。また、一連のケアマネジメント・プロセスをいつまでに行えば運営基準減算となるのかは明確に基準省令には書かれておらず、「当該状態が解消されるに至った前月まで減算」という法令独特の表現を理解しなければならず、月末にケアプラン変更などがあった場合は、その月のうちにサービス担当者会議を開催しなければならないことなどの根拠を示した。その後、話しは全体から細部へと進み、ケアプラン作成時に頻出する「軽微な変更」ルールについての整理と確認が独自にまとめられた資料を元に行われた。

一方で時に、厚生労働省の会議などで時にやり玉に挙げられるケアマネジャーアセスメント力不足や自立支援的マネジメント力の不足について、第三者が完璧なアセスメントを行い課題を分析したとしても、老人本人の課題解決意欲が低いため、健康な人のような段階的な課題解決には至らない点に言及。さらに、在宅では施設と異なる特有のアセスメントの困難さがあることなども解説し、現場のケアマネジャーによる老人や介護現場のアドボカシー(代弁)なくしてケアマネジャーの地位向上はありえないと訴えた。

〜在宅特有のアセスメントの困難な理由〜
・複雑な話の理解が難しい
認知症で、一人暮らしであれば、本人の生活を本人さえも客観的に把握できていない
・面接などに要する体力、集中力も持続しない
・老人特有の性格・人格的な偏りがあり、面接や会話がうまく成立しづらい
・同居家族がいたとしても一般人はアセスメントにそれほど協力的でない
・老々介護虐待事例など、同居家族の存在によりアセスメントが困難となることがある
医療機関、行政なども非協力的な場合が少なくない
・短時間ケアワーカーが多く、観察能力・モニタリング能力が低い
介護医療生活保護自立支援など制度は、その法令や細かいルールが多く、かつ難解

さらに、根拠となる資料(法令・省令、告示、通知、事務連絡Q&A)も紹介し、重要な資料は配布資料として参加者全員に提供した。この日、遠くは北海道や広島など全国から参加者が集まり、昼食休憩中も参加者同志で活発な情報交換が行われていた。

また、同セミナーは好評につき、8月27日にも開催する予定とのこと。
詳細は、下記URLを参照。当日は「CMOを見た」と申し出れば、1,000円割引がある。

●「ファイトほんまの『サクサク書ける! 居宅ケアプラン』」​

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