小野薬品工業株式会社とアステラス製薬株式会社は、両社が国内共同開発し、2010年9月に承認申請していた骨粗鬆症治療薬 4週に1回服用する経口剤「リカルボン錠50mg(小野薬品)/ボノテオ錠50mg(アステラス製薬)」(一般名:ミノドロン酸水和物)について、7月1日付で新用量医薬品として製造販売承認を取得したと発表した。
同薬はアステラス製薬によって創製され、小野薬品とアステラス製薬で共同開発したビスホスホネート系の薬剤。破骨細胞による骨吸収を抑制して骨密度や骨強度の増加をもたらす。
すでに1日1回連日経口剤「リカルボン錠1mg/ボノテオ錠1mg」は、骨粗鬆症に対する強力な骨折防止効果が検証されたことにより、2009年4月より販売されているが、今回承認されたのは4週に1回服用する経口剤であり、国内で実施した試験では、主要評価項目とした最終評価時の腰椎平均骨密度変化率において、1日1回連日経口剤1mgに比べて、効果が劣っていないことが検証された。
安全性に関しても特に問題はなく、副作用発現率においても1日1回連日経口剤に対して大きな差は認められなかった。この試験結果より、同薬の1日1回連日経口剤と同様の骨折防止効果を有していると考えられ、服薬頻度の低減により患者の利便性の向上に寄与できる薬剤であると考えられる。
【製品概要】
■製品名:リカルボン錠50mg(英名:RECALBON)小野薬品工業株式会社、
ボノテオ錠50mg(英名:Bonoteo) アステラス製薬株式会社
■一般名:ミノドロン酸水和物(英名:minodoronic acid hydrate)
■効能・効果:骨粗鬆症
■用法・用量:通常、成人にはミノドロン酸水和物として50mgを4週に1回、起床時に十分量(約180ml)の水(又はぬるま湯)とともに経口投与する。
なお、服用後少なくとも30分は横にならず、飲食(水を除く)並びに他の薬剤の経口摂取も避けること。
■関連記事
・治療中の骨折1割も――骨粗しょう症患者実態調査
・骨粗鬆症薬の活性型ビタミンD3製剤に22年ぶりの新薬登場――中外製薬