帝国データバンクによると、神戸市に介護付有料老人ホーム「チャーミング・スクウェア芦屋」を所有する特定目的会社芦屋シニアレジデンスが、5月30日に神戸地裁尼崎支部より破産手続き開始決定を受けた。負債は約99億4400万円。
「チャーミング・スクウェア芦屋」は、2007年に不動産会社の(株)ゼクス(2010年6月東証一部上場廃止)が建設した介護付有料老人ホーム(地上25階建、総数578戸)だが、入居率が低いため、同社のリストラを目的として、同物件の売却先として2008年8月に芦屋シニアレジデンスを設立がされた。
しかし、当社に対して30億円を優先出資していた大手ドラッグストアが同物件の資産価値などを調査したところ、それだけの価値が無かったとして、(株)ゼクス等に対して出資分の返還などを求め2009年6月に東京地裁へ提訴していた。また、固定資産税や不動産取得税を滞納していたとして、2009年9月には芦屋市と兵庫県が同物件を差し押さえする事態となっていた。
現在、約70人が入居している「チャーミング・スクウェア芦屋」は、新しいスポンサーにより、今後も運営されるという。
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