日清オイリオグループ株式会社は、キッコーマン株式会社との共同研究において、多くの女性が罹るといわれている膀胱炎のうち、再発を繰り返す患者に対して、泌尿器科専門医師による大規模な臨床試験を日本ではじめて実施し、クランベリー高濃度果汁の尿路感染症の再発防止効果を確認し、第99回日本泌尿器科学会総会(2011年4月21日〜24日)で発表した。
試験の方法は、尿路感染症に複数回罹ったことがある20〜79歳の急性膀胱炎または慢性複雑性膀胱炎の急性増悪がみられた外来患者を被験者とし、クランベリー果汁摂取(65%果汁含有、125ml/本/日)群ならびにプラセボ(偽薬)摂取群による無作為化二重盲検並行群間比較試験。食品は24週間、就寝前に摂取させた。
その結果、被験者全体(222名)での尿路感染症の累積無再発率は、クランベリー果汁摂取群においてプラセボ摂取群と比較して高値を示し、なかでも効果が期待できる被験者層においては、クランベリー果汁摂取群はプラセボ群と比較して尿路感染症の再発を抑制する傾向が観察された。
また8週以上継続摂取した被験者において、クランベリー果汁摂取群はプラセボ摂取群と比較して尿路感染症の再発を有意に抑制した。以上より、クランベリー高濃度果汁は8週以上の連続摂取によって尿路感染症の再発予防効果が期待できると考察された。