日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は4月22日、パーキンソン病治療の薬物治療選択肢として世界で最も広く使用される薬剤「ミラペックスLA錠」(一般名:プラミペキソール塩酸塩水和物)の製造販売承認を取得したと発表した。
パーキンソン病は、高齢者においてアルツハイマー病に次いで多くみられる慢性神経変性疾患。世界的な有病率は、65歳以上の約1〜2%と推定されてる。従来から、パーキンソン病には運動症状(振戦、固縮、動作緩慢、姿勢反射障害、すり足歩行、仮面様顔貌など)が認められているが、抑うつ症状、疼痛、認知機能障害、睡眠障害などの非運動症状が先行する場合もある。症状は患者によって異なり、時間とともに悪化することが知られている。
「ミラペックスLA錠」は、1日1回の投与により投与後24時間安定した血漿中濃度を示し、1日中持続する安定した効果が期待でき、早期および進行期パーキンソン病患者の各種症状(日常生活動作、運動能力)に対する有効性が確認されている。更にパーキンソン病患者の治療における利便性、ひいては服薬アドヒアランスを向上させることも期待される。
【商品概要】
■販売名:ミラペックス(R)LA錠 0.375mg、ミラペックスLA錠 1.5mg
(ドパミン作動性パーキンソン病治療徐放性製剤)
■一般名:プラミペキソール塩酸塩水和物(JAN)
■効能・効果:パーキンソン病
■用法・用量: 通常、成人にはプラミペキソール塩酸塩水和物として1日量0.375mgを1日1回食後経口投与からはじめ、2週目に1日量を0.75mgとし、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として0.75mgずつ増量し、維持量(標準1日量1.5〜4.5mgを1日1回食後経口投与)を定める。なお、年齢、症状により適宜増減ができるが、1日量は4.5mgを超えないこと
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