被災地での事故防止のために――国民生活センターが注意喚起

大震災から1カ月以上を経て、今なお被災地では不便な避難所で10万人以上の方が生活している。また、ゴールデンウィークを利用してボランティアに入る計画を立てている人も多いとみられる。

しかし避難所生活では、さまざまな用具の取扱いミスによる事故も多く、国民生活センターでは、被災生活で使うことがある燃焼器具などで事故に遭わないよう過去に実施した商品テストの中から注意が必要な点をまとめて公表した。

■キャンプ用品(ランプ、コンロ)は引火や爆発に注意:
電灯やコンロの代わりにランプ(ランタン)やコンロ(クッキングストーブ)といったキャンプ用品を使用するときは、
1)ガソリンなどの液体燃料をタンクに給油する際の引火
2)大きな鉄板の使用などによるガスカートリッジ(カセットボンベ)の加熱による爆発
3)キャンプ用ストーブの短く強い炎で、アルミニウム鍋が局部的に加熱されて底が抜ける

■ゼリー状着火剤の使い方を間違えると引火や爆発も:
ガスや電気が使えないときに、着火剤を利用して火をおこしたりする際は、
1)キャップを開けたままで火の近くに置いたときの引火
2)チューブ入り着火剤の「つぎたし」やパック入り着火剤を火中へ投げ込んだときの引火や爆発
3)室内や換気の悪い場所で使用したときの揮発したガスの吸い込みよる中毒

■石油や木炭利用の暖房器具は一酸化炭素中毒に注意:
石油ファンヒーターを使うと、比較的短い時間で二酸化炭素の濃度が上昇して空気が汚れるほか、一酸化炭素濃度が上昇する場合もあり、窒素酸化物による気管支が弱い人や子どもへの悪影響も考えられる。また、木炭を室内で使用すると短時間で一酸化炭素が致死濃度まで上昇することがあり危険。石油ストーブも含め、使うときは定期的に十分な換気を行うこと。原発事故による放射性物質の拡散で窓等をあけられないときは、これらの暖房器具の使用は避ける。

■水槽用ヒーターの空焚きによる火災に注意:
阪神・淡路大震災の際には水槽が転倒してヒーターが水中から露出し、空焚き状態になり火災に至るなど、水槽用ヒーターが原因の火災は、電気ストーブの19件に次いで、15件発生したと報告されている。実際、放置した空焚き状態の水槽用ヒーターを新聞に触れた状態にすると、新聞紙が焦げ、発火することがある。
地震や余震などで水槽が転倒してしまったときには、プラグをコンセントから必ず抜くこと。また、壊れた電気製品なども同様の措置をして火災を防ぐこと。

■ガリレオ温度計の破損による化学やけどに注意:
透明なガラスの中に浮かんだ球の浮き沈みで気温を計るガリレオ温度計は、シリンダー内の透明な液体に石油系ドライクリーニング溶剤や灯油にも含まれている成分が含まれていいる。この液体が数時間程度皮膚や衣服に付いたままにしておくと、接触した皮膚の部分に化学やけどを起こす危険性がある。
地震等で転倒・落下したガリレオ温度計が割れ、中の液体が皮膚についてしまったら、十分な流水ですぐに洗い流し、衣服にかかった場合は、速やかにかかった衣服を脱ぎ、十分な流水ですぐに洗い流すこと。

◎国民生活センター

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