独立行政法人 国立精神・神経医療研究センターは、被災地での心のケアをする上でのさまざまな心得を「東北地方太平洋沖地震メンタルヘルス情報サイト」に掲載している。
そのひとつ、同センター部長の金吉晴氏による「急性期のこころのケアについて」では、「このような災害に接したときは、親身になって支援をしたり、励まし合う中で、誰もが自然に心のケアを行っているものだ」として以下のように伝えている。
・体験を話したり、強い感情を出せるような信頼関係、支え合うネットワークが作られていることが大切。
・被害直後の感情は、数か月かけて自力で立ち直る。その間のつらい気持ちは、治すのではなく、支え合うべきもの。
・被災直後に、専門的なこころのケアのために、体験を話したり、感情を出してもらうのは、かえってPTSDを誘発する恐れがある。
・治療や介入は急ぐべきではない。外部から短期間滞在の支援者は、専門的なこころのケアを行うべきではない。
・生活や復旧に関する現実の心配の相談に乗りながら、ご本人の手の届くところにいて気持ちを汲み取ってあげる関係づくりが大切。
◎急性期のこころのケアについて
◎東北地方太平洋沖地震メンタルヘルス情報サイト
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